日韓関係の改善、今後も難航か

日韓関係の改善、今後も難航か。

タグ: 日韓関係 歴史問題 ツートラック外交

発信時間: 2015-06-24 13:51:24 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

日韓両国は22日、国交正常化50周年という重要な節目を迎えた。日本の安倍晋三首相は22日、韓国の尹炳世外相と会談した。安倍首相はさらに韓国側が東京で開いた記念活動に出席し、祝賀のあいさつを行った。韓国の朴槿恵大統領も同日夕方、日本側がソウルで開いた記念活動に出席した。日韓は両国の国交正常化50周年をきっかけに、外交の摩擦を解消し、停滞中の関係を改善する突破口を見出そうとしている。しかし両国政府はそれぞれ記念活動を実施するに留まり、共同で実施することはなかった。これは両国関係が実際には冷ややかであることを浮き彫りにした。

朴大統領はソウルの記念活動に出席した際に、「今年を両国が協力と共栄の未来に向かって進む転換点にしなければならない。最も大きな障害である過去の歴史の重い荷物を和解と共生の心でおろすことが重要だ。両国がこれを出発点とすれば、今年は共に新たな未来を切り開く新紀元になる」と述べた。朴大統領は、韓日関係の改善を妨げる最大の障害は依然として歴史問題であるとした上で、誠意を見せ真剣に歴史認識問題を解決するよう安倍政権に求めた。

尹外相は21日に東京入りし、夕方、日本の岸田文雄外相と長時間の会談を行った。日本側の情報によると、今回の日韓外相会談の最大の成果は、「明治日本の産業革命遺産」と韓国の「百済の歴史地区」が共に世界遺産に登録されるよう協力していくことで合意したことだ。

日韓両国の外相は会談中に、相互訪問を行うことで一致した。尹外相は岸田外相に年内に訪韓するよう招待し、岸田外相は適切な時期に訪韓すると応じた。さらに双方は日韓首脳会談の早期実現の重要性を確認した。しかし日韓の間で解決が最も困難な慰安婦問題については、事務レベルの協議継続を確認するに留まった。

韓国国内で「外交孤立」を克服する呼び声が高まり、米国からも圧力を受けた朴大統領は今年5月、韓日関係の処理に関するツートラック外交を掲げた。今回の日韓外相会談の実現も、この方針の延長線上にある。日韓外相会談で発表された情報によると、外相会談実現後の目標と課題は、安倍首相と朴大統領の初の首脳会談の実現だ。

しかし日韓が首脳会談を実現したとしても、両国間に横たわる歴史の摩擦、領土問題、国民感情の悪化、東アジアの戦略的地位といった主要課題は、懸案のまま残されると分析された。日本の朝鮮半島問題専門家、慶応大学名誉教授の小此木政夫氏は、「日韓両国はナショナリズムの感情に打ち勝ち、新たな共存の戦略を模索しなければならない」と述べた。

小此木氏によると、日韓国交正常化後の日韓関係は、大きく三つの段階に分かれる。1965年の日韓国交正常化は冷戦という国際情勢を背景に実現された。日韓関係は、安全保障と経済開発を優先してスタートされた。次に冷戦後、日本は国際協力、河野談話、村山談話などを通じて過去の植民地支配を反省し、韓国から理解された。しかし2010年前後に東アジア情勢に激変が生じた。韓国の国力の強化も、日本の影響力を弱めた。日韓関係を維持してきた構造が不安定になり、日韓は新たな共存戦略を模索する三つ目の時期を迎えた。小此木氏は、「日韓関係の改善において、双方がナショナリズムの感情を自制し、両国共通の立場・利益・目標を再確認し、妥協を続けていくことが重要だ」と強調した。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年6月24日

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