米国と同じく、中国も厳しい課題に直面している。中国は今、西部の人々の居住条件と生活の質の改善に取り組み、輸出に依存する高度成長から国内消費への依存へと徐々にモデルチェンジを図っている。これまでと違うのは、世界のいたるところで中国の政治・経済の影響が感じられる点だ。
中国は過去35年間、周辺隣国と平和的な関係を維持してきたが、その巨大な影響力は今や論争の的となっている。特に南中国海・東中国海問題だ。 私の後任者の多くは大統領選の際、米中関係に対して否定的なコメントをするが、就任後は、ほぼ全ての大統領が中国に対する態度をやや緩和する。中国でも似たような状況だと思われる。
習近平主席の初の米国国賓訪問は、習主席とオバマ大統領にとって、2つの大国がいかに平和・平等・相互尊重という態度で相対するかを共に模索するチャンスとなる。
中国人は、米国が中国の平和・繁栄・自由を望んでいることを理解するべきだ。我々は中国の台頭を破壊することを望んでいない。同様に米国人も、中国は冷戦期のソ連とは違うことを理解するべきだ。中国は国際法と国際規範が定める国際秩序に参加し、これを守ることを奨励されるべきだ。