現地時間24日にワシントン入りした中国の習近平国家主席は、同日夜、ホワイトハウス近くの迎賓館ブレアハウスで、アメリカのオバマ大統領と約3時間にわたって非公式の会談を行いました。
習主席は改革開放や平和発展の道を続けるとしながら、「主権や安全、発展の利益を断固守る」と改めて強調しました。また、「現存の国際的システムを改革し、より完成されたものにするということは、別のシステムを新たに作ることを意味するのではなく、現在のシステムをより公正で合理的な方向へ発展させることである」と述べました。
さらに、中国の提唱で建設fが進められている「一帯一路」(シルクロード経済帯と21世紀海上シルクロード)構想やアジアインフラ投資銀行についても、「開放的、透明かつ包容力のあるものを目指したもので、関係諸国の経済成長や雇用拡大、貧困削減に有利である」と説明し、「アメリカを含む各方面の積極的参加を歓迎する」と話しました。
これに対し、オバマ大統領は、「アメリカは中国の平和的発展を歓迎する。世界は多極化が進んでおり、中国を含む新興国の発言権や重要性を高めていく必要性がある。アメリカは中国が世界で更に重要な役割を果たすことを期待している」と述べました。
中米関係について、習主席は「中米両国が対抗も衝突もなく、互いに尊重、協力し合う、ウィンウィンの関係を実現させるのが、中国の外交政策の最優先方針である。両国の間では意見の食い違いもあるが、全般的に見れば、共通利益のほうが遥かに大きく、両国にとっても協力を旨とすることは全ての前提である」との見方を示しました。
オバマ大統領は、「既存の大国は台頭する大国との軋轢が避けられないという『トゥキディデスの罠』の説には賛同しない。大国同士、特に米中両国は衝突をできるだけ避けるべきだ。米中両国には意見の相違点をコントロールする力があると信じている。米中の競争は建設的で前向きなものであるべきだ」と述べました。
両首脳は25日に公式会談を行ない、より具体的な意見交換を行う予定です。
CRIより 2015年9月26日