イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は、ホロコーストはヒトラーの発想ではなく、パレスチナの宗教指導者による「提案」であったと驚きの発言をした。ネタニヤフ首相は発言後、批判を浴びた。ドイツは、ホロコーストはドイツが負うべき「固有の責任」であり、この歴史を代々継承しなければならないとした。
ホロコーストの驚きの「新説」
ネタニヤフ首相は20日、世界シオニスト会議で行った演説で、パレスチナの宗教指導者のハジ・アミン・アル・フセイニ師が独ベルリンでヒトラーと会談し、ホロコーストを提案したと発言した。
ネタニヤフ首相は、「ヒトラーは当時、ユダヤ人を根絶やしにするのではなく、追い出そうとしていた。しかしフセイニ師はヒトラーと会談した際に、追い出しても全員戻ってくるだろうと述べた」と語った。
「それではどうすれば良いのかと(ヒトラーに)聞かれ、(フセイニ師は)焼き殺せと答えた」
ネタニヤフ首相のホロコーストの「新説」は、イスラエルの国内外で波乱を呼び、歴史歪曲と批判された。ネタニヤフ首相はその後発言を調整し、ヒトラーが「ホロコーストの決定を下した」ため、責任を負わなければならないと述べた。しかしネタニヤフ首相は、フセイニ師がホロコーストを「扇動」したという主張を変えなかった。