議長とご列席の皆様
国連は70年にわたる苦難の年月の間に、平和を守り、国家を建設し、協力を追求するための各国の探索と実践を見つめてきました。国連は新たな歴史の起点に立ち、21世紀において世界平和と発展という重大課題にいかにしてうまく答えを出すかを深く考えなければなりません。
世界構造は進展と変化の加速という歴史的プロセスにあります。平和、発展、進歩という日差しには、戦争や貧困、立ち遅れという薄暗いもやをも通して差し込むだけの明るさがあります。世界の多極化の進展、新興市場国と発展途上国の台頭はすでに止めることのできない歴史の潮流となっています。経済グローバリゼーションと社会の情報化は社会の生産力を極めて大きく解放し、発展させ、かつてない発展のチャンスを作り出しただけでなく、真摯に向き合わねばならない新たな脅威と試練ももたらしました。
「大道の行われしや、天下を公と為す」。平和、発展、公平、正義、民主、自由は、全人類共通の価値であり、国連の崇高な目標でもあります。目標達成まではほど遠く、私たちはなお努力しなければなりません。現代の世界では、各国が相互に依存し、苦楽を共にしています。私たちは国連憲章の主旨と原則を受け継ぎ、発揚し、協力・ウインウインを核心とした新型国際関係を構築し、人類運命共同体を作り上げなければなりません。そのために、私たちは次のような努力をする必要があります。
――私たちは、平等に接し、互いに相談し理解し合えるパートナーシップを築く必要があります。国連憲章には主権平等の原則が貫かれています。世界の前途と運命は各国が共同で決めなければなりません。世界各国は一様に平等であり、大国が小国を抑えつけたり、強国が弱国をくじいたり、豊かな国が貧しい国を虐げたりしてはならないのです。主権原則は各国の主権と領土の不可侵、内政不干渉を体現しているだけでなく、各国が自主的に社会制度と発展路線を選ぶ権利が守られるべきことを体現し、各国の経済社会発展推進と国民生活改善の実践が尊重されるべきことを体現するものでなければなりません。