次に「新たなプラットフォーム」。近年、「中国・EU協力2020戦略計画」や「平和、成長、改革、文明」の4つのパートナーシップなど、中国と欧州の関係の枠組みが次々と打ち出されていることで、「16+1協力」は新たな妥当性を獲得している。中国の欧州に対する分断策というEUの懸念は杞憂となっただけでなく、欧州の地域融合の増強を後押しする新たなプラットフォームが形成されている。「16+1協力」は、中国による中・東欧諸国への投資の促進という当初のねらいを超え、金融協力での双方向的な進展ももたらし、中国・中東欧諸国金融会社などの新たな融資プラットフォームの構築も進んでいる。
最後に「新たなエンジン」。相互連携・相互接続や地方協力は、「16+1協力」の新たなエンジンとなっている。近年開通した「蘇満欧」(蘇州・満州里・欧州)国際列車は、中国・欧州国際鉄道コンテナ列車建設をさらに一歩前進させ、「16+1」の物流協力連合会や交通インフラ協力連合会などの形成を後押ししている。ポーランドのウッチ市が四川省成都市に事務所を設け、成都とポーランドが教育協力協定を締結するなど、地方外交の革新が進み、地方協力の水準は高まっている。中国の地方と中東欧諸国は現在、科学的で合理的な分業体系を形成している。例えばブルガリアは「16+1協力」の農業協調国、ハンガリーは観光協調国、セルビアはインフラ協調国となるなど、「16+1協力」の活力をさらに高めている。中国・中東欧諸国の地方首脳会議や地方省・州知事連合会などによる地方協力のメカニズムは、「16+1協力」の新たなエンジンとなっている。
このように「16+1協力」はすでに、「1ベルト、1ロード」が提唱する政策・施設・貿易・資金・民心の5分野に浸透し、相互連携・相互接続や国際生産能力協力、戦略ドッキングなどの手がかりをつかんでいる。「16+1協力」中期計画は、経済協力や相互連携・相互接続、生産能力・設備製造での協力、金融、農林、品質検査、科学研究、環境保護、文化・教育、スポーツ、観光、衛生、地方協力などをカバーし、中国・欧州の協力の全面的で広範囲、マルチレベルな良好な発展傾向を体現している。「16+1協力」は今後、中国・欧州関係の新たな注目点となり、「1ベルト、1ロード」のモデルとなる見通しだ。(編集MA)
「人民網日本語版」2015年11月26日