欧州方向では、習近平主席は、英国への公式訪問を行い、新興の大国と伝統の大国との相互信頼と協力の深化の模範を示した。李克強総理は、フランスとEUへの訪問を成功させた。中国・中東欧諸国の「16+1協力」では、「1+6協力」という新たな局面が形成された。
アジア太平洋方向では、習近平主席は、アジア・アフリカ首脳会議とバンドン会議60周年記念活動に出席した。李克強総理は韓国を訪問し、中日韓首脳会議を再開させた。中韓と中豪の自由貿易協定が相次いで締結され、正式に発効した。中国・ASEAN自由貿易協定のアップグレード版の交渉も完了した。
第三に、発展戦略が全面的に連結された。今年は、「1ベルト、1ロード」(シルクロード経済ベルト、21世紀海上シルクロード)の構想の計画作りが完了し、実施が始まる年となった。我々は、「協議・共同建設・利益共有」という原則を掲げ、「1ベルト、1ロード」の沿線国との発展戦略の連結に取り組み、すでに20余りの国と関連協力合意を結んでいる。
「1ベルト、1ロード」は、中国と欧州、アジアの発展をより緊密に結びつけるものとなる。中国と欧州は、「1ベルト、1ロード」と欧州投資計画とを連結することを決定した。中英は、「1ベルト、1ロード」と英国のインフラ改造、「イングランド北部経済センター」との連結を検討している。中独は、「メイド・イン・チャイナ2025」と「ドイツインダストリー4.0」との連結のための協調メカニズムを構築した。北東アジアでは、中韓が、4項目の発展戦略の連結推進を決定した。東南アジアでは、中国とインドネシアは両国の発展戦略を連結することで同意し、中国とベトナムは「1ベルト、1ロード」と「両廊一圏」(2つの回廊と1つの経済圏)での協力に向けた協議を加速し、中国とシンガポールは「1ベルト、1ロード」の呼びかけの下で第三者市場を開拓することを検討している。
中国の外交は2016年、党中央の指導の下、中国の特色ある大国外交の理念を真剣に実践し、負うべき国際的な責任を積極的に引き受け、世界の平和と発展事業のために新たな章を書き進めていく。
我々は、世界経済を導く役割を担えるよう努力する。中国は来年秋、主要20カ国・地域(G20)サミットを杭州で開催する。我々は、開放・透明・寛容という理念を掲げ、加盟国と緊密に連携し、世界経済の成長促進に新たな原動力を掘り起こし、世界経済の難題を解決するための新たなプランを打ち出す。