写真を見ると、このJ-20の外観は、ネット上で明らかになっている最近テスト飛行を開始した2017号原型機から大きな変化は起こっていない。これは、J-20の空気力学設計がほぼ定まったことを意味している。氏名を明かさない条件で取材に応じたある中国の軍事専門家によると、外観から判断する限り、J-20は、総体設計やディテールの処理、ステルス性能などでいずれもロシアの「T-50」を上回っていると考えられる。戦闘機の空気力学設計は超音速巡航に適していると見られるが、採用しているエンジンの制限を受け、超音速巡航の能力はなく、機動能力も限られたものとなる見込みだ。
この専門家によると、第4世代戦闘機は「空飛ぶコンピューター」とも表現される。F-35戦闘機のソースコードは1千万行以上にのぼった。レーダーやミサイル、機体の様々な状態における制御はいずれも、コンピューターのソフトウェアを通じて行われる。これほど大規模なソフトウェアのテスト飛行は短時間で終わらすことはできない。そのためF-35は、機能の少ないソフトウェアのバージョンでのテスト飛行をまず始め、それから徐々にアップグレードをしていくことを迫られた。J-20も同様のモデルを取る可能性がある。テスト飛行や試用を同時に行い、テスト飛行が終わった後、部隊に配備する機種をアップグレードするという方式である。
この専門家によると、性能から見ると、現在のJ-20に搭載されているのは依然として第3世代のターボファンエンジンと考えられ、最終的な設計指標にはまだ届いていない。推力重量比が10のエンジンを搭載して初めて、J-20は完全な第4世代戦闘機となったと言える。
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「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年12月28日