◇オバマ大統領 政治的遺産
2016年は米国のオバマ大統領の任期最終年で、政治的遺産を残すラストスパートの年となる。
ホワイトハウスの高官によると、オバマ大統領が最終年に基礎を固めるべき成果は少なくない。オバマケアは推進中で、イラン核問題の合意内容の履行が待たれる。キューバとの国交正常化も始まったばかりだ。環太平洋経済連携協定(TPP)は議会の承認を待たなければならず、CO2排出削減計画も推進する必要がある。
またオバマ大統領は議会と協力し、銃規制、キューバのグアンタナモ収容所の閉鎖などの進展を目指さなければならない。
オバマ大統領の新年の願いには、「民主党の後継者」が含まれている。ホワイトハウスの関係者は、「6-7年の間に得られた進展を維持しようとするオバマ大統領にとって、民主党の後継者ほど良い選択肢はない」と話した。
◇メルケル首相 難民問題に苦しむ
難民問題で名声を勝ち取ったことを理由に、フィナンシャル・タイムズ、米タイム誌などは、メルケル首相を2015年度の人物に選出した。英エコノミスト誌もメルケル首相を表紙に掲載し、「不可欠な欧州人」と評価した。
しかし難民の人数が100万人に急増し、例年の数倍の規模になると、メルケル首相が所属するドイツキリスト教民主同盟と政府内部から異なる声が上がった。地方や国民の態度にも変化が生じた。
一部メディアは、「メルケル首相にとって2016年の最大の課題は、難民問題の承諾の実現だ。これはその政治的前途に直接関係する」と報じた。