(四)中国の経済外交は非常に成功している。AIIBを除く中国の経済外交の大きな成果は、国際通貨基金(IMF)が人民元を特別引出権の構成通貨に追加することを決定したことだ。IMFの同決定、AIIBの設立は、中国の国際経済における、日増しに高まる影響力と地位を証明した。確かに中国経済はかつての2桁台の成長ではなくなったが、6-7%の中程度の成長水準を維持すれば、世界経済の最も重要なエンジンになる。
(五)中国はグローバルガバナンスへの参与を強める。これは2015年の大きな流れになる。これは中国にとって新たな分野であるが、国力と影響力の強化に伴い、このように発展することが予想できる。国際社会は中国が気候変動、テロ対策、国際金融でより多くの責任を担うことを期待している。また世界で拡大を続ける中国の利益と影響力は、中国がアフリカや中東などでより大きな課題を迎えることを意味している。1人の中国人がイスラム国に殺害され、3人の中国人がマリのテロ事件で死亡したことが、その証拠だ。これらの問題は、中国がより積極的に新たな世界の制度の建設に参与し、国益を守り世界平和を維持する必要があることを意味している。中国が積極的にこの分野に介入していることは間違いない。習近平国家主席が率いる中国共産党中央政治局は今年10月、グローバルガバナンスの問題について集団学習・研究した。
中国は2016年も、南中国海情勢や世界経済の発展といった一連の問題に直面する。中国が2016年に再び同じような成果を手にできるかは、数多くの要素にかかっている。そのうちの一部は、中国の制御範囲内にない。だが中国の外交政策はすでに非常に成熟しており、2016年のすべての課題に対応できると、自信を持って判断できる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2015年12月31日