第12期全国人民代表大会第4回会議プレスセンターは3月8日午前10時、メディアセンターの多機能ホールで記者会見を開き、外交部の王毅部長が「中国の外交政策と対外関係」について国内外の記者の質問に答えた。
香港フェニックステレビの記者は「中国海軍がジブチに後方支援の拠点を建設することが注目されている。これは中国が海外に建設する初の拠点であり、多くの憶測を呼んでいる。これは中国の外交政策の変化を意味するのだろうか?中国の海外の利益が近年、絶えず拡大していることも注目されている。これらを背景とし、中国の外交は中国の海外における利益を、いかにより良く保護していくのか。」と質問した。中国の王毅外交部長は、次のように回答した。
王外交部長:中国の海外の利益の拡大について言及されたが、これは問題の要点をとらえている。成長中のすべての大国と同様、中国の利益も絶えず海外に向け拡大している。中国の3万社が世界各地で事業を展開しており、数百万人の中国人が世界各地で勤務・生活している。中国の金融以外の対外直接投資は昨年、1180億ドルに達した。中国の海外資産も、数兆ドルに達している。中国の外交の差し迫った任務は、絶えず拡大する海外の利益をいかに保護するかだ。
いかに保護するべきか?私ははっきりお伝えしたい。中国は伝統的な大国の拡張という古い道を絶対に歩まず、いかなる強権的な政治も行わない。我々は時代の流れに適した、各国が歓迎する、中国の特色ある権利維持の道を模索する。
まず、中国はより多くの世界安全の義務を担おうとしている。中国は2008年よりソマリア沖の護衛航行を開始し、現在まで22回に渡り艦隊を派遣し、中国籍・外国籍の6000隻以上の護衛航行を行っている。中国は5カ国からなる国連安保理常任理事国のうち、平和維持に人員を最も多く派遣している国になった。中国が提供する平和維持経費も、世界2位となっている。
次に、中国は客観的な需要に基づき、当事国の願いに応じ、中国の利益が集中する地域において、インフラおよび保障能力の建設を試みようとしている。これは合理的であり、世界の慣例にも合致している。
それから、我々は世界各国との、双方に利益をもたらす協力を深化させようとしている。これには法執行・安全の協力が含まれる。また世界・地域的問題の政治的解決に建設的に参与することで、中国の海外発展に向けより安全かつ安定的な環境を構築していく。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年3月8日