今後数日、世界の視線が再びワシントンに向けられる。各国首脳がここに集い、国際核安全体制の強化を議論する。習近平国家主席は2014年、ハーグ核セキュリティ・サミットにおいて、初めて中国の「核安全観」を提示し、中国の核安全および国際核安全の取り組みの重要な指導理念になった。習主席は2年ぶりにサミットに出席するが、これは中国が新たな安全観を実践し、普遍的な安全を促進することを最も分かりやすく示し、かつ中国の核安全に対する重視と、世界安全に対する責任を十分に反映する。
世界では重大問題が頻発し、テロが蔓延し、核テロリズムのリスクが拡大する一方だ。国際社会は力を合わせて一丸となり、事件の発生を未然に防ぎ、核分野のグローバルガバナンスを推進するべきだ。
まず、国の核安全能力の建設の強化が重要になる。各国は国家の主体的責任と国際的な義務を積極的に履行し、国内の関連法と監督管理制度の整備を強化し、効果的な措置を講じ自国の核燃料・核施設の安全を守るべきだ。核安全能力を強化するため、制度・メカニズム・技術・人的資源など全面的なサポートを提供する。
次に、テロの動機を減らすことが根本的な解決策だ。各国は国連憲章の趣旨と原則を貫き、共同の、総合的な、協力による、持続可能な安全観を提唱するべきだ。協力とウィンウィンを軸とする新型国際関係の構築に尽力し、核分野のグローバルガバナンスを毅然たる態度で推進し、核安全を強化する有利な国際環境を整備する。こうすることでテロリズムを生む土壌を根本から取り除く。
それから、核安全の国際交流・協力を原動力とする。各国は核安全という国を跨ぐ課題に共同対処し、既存の多国間・二国間協力枠組み・ルートの力を十分に発揮するべきだ。国際原子力機関、国連、国際刑事警察機構などの職責履行、連携、協力を促す。
また、総合的な施策により核安全リスクを解消し、事件を未然に防ぐ。各国は核燃料の需給バランスを維持し、現代化された低リスクな原子力技術を開発し、核拡散・輸出の規制を強化する。同時に国際金融およびネットワークシステムの発展による新たなリスクを注視し、危機緊急対策を制定し、正確に評価し、大胆に処理し、局面を常にコントロール下に置く。