オバマ氏のアジア太平洋の友好、前途多難か

オバマ氏のアジア太平洋の友好、前途多難か。

タグ: オバマ アジア太平洋 ベトナム 広島

発信時間: 2016-05-23 13:03:01 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

オバマ米大統領は米国現地時間21日午後、米大統領専用機 「エアフォースワン」に乗りワシントンを離れ、1週間に渡るベトナム・日本訪問を開始した。周知の通り、日本とベトナムは20世紀に、米国人に最も大きな痛みを与えたアジア太平洋諸国だ。米国人は真珠湾と神風特攻隊を覚えている。日本人は広島と長崎に絶えず言及している。ベトナム戦争も、米国人が触れたがらない傷だ。「太平洋の大統領(パシフィック・プレジデント)」と称するオバマ大統領は今回のアジア太平洋歴訪で、この歴史の暗いページをめくり、21世紀の「フレンドシップ」を構築しようとしている。

しかし任期満了による政権交代を控えたオバマ大統領が、独りよがりで念入りに構築しようとしているアジア太平洋の友好が、前途多難となることは間違いない。

訪越はメンツ重視

オバマ大統領は就任以来、東南アジアを「無視」したブッシュ前大統領の手法を改め、「東南アジア回帰」を高らかに宣言した。その後さらに「アジア太平洋回帰」「アジア太平洋リバランス」戦略を展開した。東南アジアも、米国のアジア太平洋新戦略の中心になった。

オバマ大統領は就任以来、今回を含めるとアジアを10回訪問しており、記録的と言える。オバマ大統領はASEAN諸国のうち、すでにシンガポールやカンボジアなど7カ国を訪問しており、2回訪問した国もあるほどだ。

米国は今年2月に始めて本土で、米ASEAN首脳会議を開いた。オバマ大統領が昨年11月、クアラルンプールでASEAN首脳とサミットを開いた後、米国は3ヶ月以内に再びASEAN首脳による集団会議を開いた。これは米国のASEANに対する、日増しに高まる熱意を示した。

米越関係が1995年に正常化すると、両国関係は急速に改善された。両国は敵国から友好国、包括的パートナーに変わるという重大な転換を実現した。ベトナムのチュオン・ タン・サン国家主席が2013年に訪米した際に、オバマ大統領は任期内の訪越を実現すると宣言した。グエン・フー ・チョン氏は昨年7月、ベトナム共産党書記長として、初めて「歴史的な」訪米を実現した。

しかしオバマ大統領は任期満了を控えた「レームダック」で、ベトナムの国土を踏むのは注目を集めるためだけに過ぎない。米越関係は輝かしく見えるが、両国関係には多くの問題がある。今回の訪問は、象徴的な意義が強い。

海外メディアの報道によると、オバマ大統領は今回、ベトナムに対する武器輸出禁止措置の解消を宣言することになる。これは今回の訪問の重大な成果と言える。こうすることでベトナム戦争の後遺症を取り除き、ベトナムに米国の先進的な武器を輸出する法的制限を取り払うことができる。

ベトナムにとって、米国への歩み寄りは、支配下に置かれることを意味しない。ベトナムは歴史的に米国を恨んでいるが、大国の間でバランスを図ることが、外交戦略の最も中心的な内容となっている。ベトナムは現在、「独立・自主、国際関係の多面化・多様化」という外交政策を進めている。ASEANに根ざし、大国の間(主に中国と米国という2大国の間)でバランスを維持し、必要な場合にはロシアを抱き込み影響の調整を行う。

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