イタルタス通信は27日、トルコがロシア軍機を撃墜した件について、エルドアン大統領がプーチン大統領に謝罪する書簡を送ったと報じた。
ロシアのペスコフ大統領報道官は27日、プーチン大統領がエルドアン大統領からの書簡を受け取ったと表明した。エルドアン大統領は書簡の中で、「撃墜事件により陥った局面について、ロシアと調停を行う準備は整っている。トルコ首脳はパイロットの家族に慰問の意を表し、謝罪する」とした。エルドアン大統領はまた、ロシア人パイロットの死亡と関連するトルコ人1名の調査を進めていると明らかにした。
昨年11月、ロシアのSu-24戦闘爆撃機がトルコとシリアの国境付近で撃墜されてから、両国関係は急激に冷え込んだ。プーチン大統領はその後トルコに謝罪を求めたが、エルドアン大統領から拒否された。またトルコとイスラエルは27日、イスラエル軍が2010年にトルコからガザ地区に向かっていたトルコ船籍の支援船を襲撃し、トルコ人の死亡者が出たことで陥っていた6年間の国交断絶状態を終了し、国交正常化で合意に達したと発表した。
AFP通信は、トルコはこのほど地域内の「敵」との和解に努めていると報じた。トルコのユルドゥルム首相は5月の就任時に、隣国との問題を「ゼロ」にする周辺諸国戦略を推進するとほのめかしていた。ダウトオール前首相は在任中、より「好戦的」な外交戦略を推進した。トルコはロシアと外交の危機に陥り、イスラエルやエジプトとの連携も弱めた。これがトルコにもたらした問題は、メリットよりも多いと分析されている。ユルドゥルム首相の就任後、エルドアン大統領はダウトオール時代の政策と距離を置き、トルコが危険な孤立に陥ることを阻止しようとしている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年6月28日