それに、米国のこの措置は中ロに向けられたものだ。中ロは必然的に、軍備面で対応することになる。軍事的な対立や衝突がひとたび発生すれば、THAADの配備先である韓国は攻撃のターゲットになる。
最後に、これは朝鮮の核問題に関する中米の国際協力を大きく損ねる。THAADの韓国配備により戦略的な相互信頼が弱まり、戦略的な懐疑心が強まり、国際協力を損ねる。
他にも、中韓関係の基盤は、THAAD配備によって破壊される。これは必然的に、両国の経済・貿易関係に影響を及ぼす。経済が低迷するなか、韓国はより大きな圧力を受ける。韓国経済が低迷し続ければ、米国が必要とする軍事費を負担できなくなる。米国のアジア太平洋における同盟国内で、韓国が目立った地位を占めているのは、その経済発展の成功と関連している。韓国の経済低迷により、米国にとっての戦略的地位が低下するばかりだ。
そのためTHAAD配備を取り消し、対話により安全の懸念を解消することが解決策だ。さもなければどのような形式でTHAADを配備しても、最終的に中韓関係を大きく損ね、朝鮮半島の平和と安定を破壊し、韓国の安全の利益に大きな危害をもたらす。韓国はTHAAD配備を試みるべきではなく、韓国にはそれだけの力もない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年8月2日