フィリピン大統領特使、元大統領のラモス氏が8日から5日前後の日程で中国・香港を訪問している。ラモス氏はこれを「氷を割る」旅と称しているが、特定の議題は話し合わず、交渉ではなく、古くからの友人に会うだけだともしている。それでも、その特殊な立場及び敏感な訪問時期のため、今回の訪問によって中比関係をリセットできるかどうかを各方面は注視している。(文:阮宗沢・本紙特約論説員、中国国際問題研究院常務副院長。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)
2013年以来、フィリピンの前政権がいわゆる南中国海仲裁裁判を頑として一方的に申し立てたことから、中国とフィリピンの相互信頼は著しく損なわれ、両国関係は冷え込んだ。ドゥテルテ大統領は今年6月30日の就任以来、南中国海問題を適切に処理し、両国間の対話を再開し、両国関係を改善する意向を繰り返し表明している。
現在88歳のラモス氏は1992~1998年にフィリピン大統領を務め、ボアオ・アジアフォーラム理事長も務めた。ラモス氏は南中国海問題を扱った経験もあり、その在任中、中比は南中国海問題で摩擦が起きても、適切に管理・コントロールしてきた。
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