中国側はフィリピン大統領が特使を中国に派遣して対話を始めることを歓迎。「フィリピン側との対話・協議の扉が閉ざされたことはない」とも表明した。ラモス氏は中国側の立場をより良く理解できるよう、今回の訪問の非公式性を際立たせている。これは特別な「会談の前の会談」であり、中比双方が必要なウォーミングアップと事前の意志疎通を行ない、将来の両国の外交交渉のために環境を整える助けになると言える。したがって、これは正しい方向へと踏み出す重要な一歩だ。
現在、中比関係の修復には双方が遠大な視点に立ち、2つの面から努力する必要がある。
1つは、共通認識に立ち返ること。中国とフィリピンは伝統的に友好的な近隣国であり、両国は双方関係の改善に共に努力し、対話と協力を再開するべきだ。これは今後の中比関係の安定的発展のために良好な基礎を固める助けとなる。仲裁裁判に対する中国側の立場は一貫しており、裁定に基づくいかなる主張、行動も認めず、受け入れることはない。実際には、南中国海紛争をどう処理するかについて、仲裁裁判前に中比間には複数の協定があり、多くの共通認識を形成していた。こうした共通認識に立ち返り、対話と協議によって溝を解決することが当面の急務だ。中比両国による二国間会談は時間の問題であり、早い方が良い。
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