マレーシアのサンウェイ大学商学院経済学部の姚金龍教授は取材に対し、マレーシア・シンガポール高速鉄道プロジェクトはASEAN地域の鉄道発展の新時代を切り開くものだと述べる。「この大型プロジェクトによって、両国の国内資本投資とインフラ発展が大きく推進されることになる。長期的には、越境プロジェクトが両国経済を促進させ、経済協力と融合が深まる」。同氏によると、高速鉄道プロジェクトは相互連携と相互交流を深め、往来時間の短縮をもたらし、両国の経済成長力を促進させると同時に、より多くの直接投資や観光客を呼び込めるとしている。
高速鉄道プロジェクトがもたらす投資のチャンスについて同氏は、高速鉄道プロジェクトは潜在的に相乗効果があり、路線都市において不動産開発や観光、交通、食品、その他の商業、サービス業が発展するチャンスになると指摘する。シンガポールとマレーシアは共同入札方式を通じて共同開発パートナーと高速鉄道システム設計、建造、管理企業を委託する。しかし、両国内のインフラ設備と高速鉄道駅の設計や建造、メンテナンスなどについては、両国がそれぞれ建設会社を選ぶことになっている。