香港紙・南華早報は、大連で間もなく完成する中国の新型空母001A型「山東艦」が、南中国海に配備されることになると報じたが、これは想定内だった。ロシア軍事専門家のカーシェン氏は、ロシア・スプートニクへの寄稿文で、同空母が海南島の中国原潜基地に近い基地に配備されることは、当初同空母に設定された任務に完全に合致すると指摘した。文章の要旨は下記の通り。
「山東艦」は旧ソ連の143.5型空母のアップグレード版と見ることができる。アドミラル・クズネツォフ級、中国の「遼寧艦」も同空母に属する。中国人は中国海軍の需要に基づき遼寧艦を改造し、旧ソ連製の多くの不備と欠陥を取り除いた。
1143.5型は西側の空母と異なり、遠洋への武力投入を目的としない。ロシア製空母は昨年末と年初にかけてシリアの作戦に短期的に参加したが、その他の任務が中心だった。アドミラル・クズネツォフ級とそれに類似する空母は、戦闘巡航中の原潜の安全保障システムの重要な一貫だ。巡航する海域を保護するため、旧ソ連海軍はいわゆる防御の厳重な「壁」を構築した。
中国人は空母に攻撃的な武器の搭載を拒否した。中国の空母とそれが南中国海で率いる艦隊は、緊張情勢がエスカレートした際に、弾道ミサイルを搭載する094型原潜の安全を守る可能性が最も高い。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年2月3日