韓国の検察は27日、朴槿恵前大統領の逮捕を裁判所に請求した。朴氏は盧泰愚、全斗煥に続き、拘置所に収監される3人目の元大統領になる可能性がある。検察は朴氏の10件以上の罪を指摘しており、有罪判決が下れば、懲役10年以上もしくは無期懲役の実刑が言い渡される可能性がある。裁判所は早ければ30日夜もしくは31日未明に、逮捕の判断を下す。
検察の調査で、朴大統領が問われている罪は13件に達する。これには収賄罪、職権濫用罪、公務機密漏えい罪などが含まれる。うち前2者が、調査の中心となっている。検察は関連事件の経緯を調べており、朴氏の収賄疑惑の調査に全力を注いでいる。
朴氏は21日に容疑者として、検察の20時間以上に渡る取り調べを受けた。検察側は調査に向け、100ページ・200以上の質問内容を準備した。しかし実際の調査において、朴氏は全面的に犯行を否定し、検察側の質問に「事実ではない」「よく知らない」などと回答した。
検察は、朴氏が一部の事実を認めた際に、「犯行の意図はなかった」と話していたと発表。また朴氏は、友人の崔順実被告が私利を貪るため支援するつもりはなかったと表明した。
検察はさらに、朴氏の取り調べの前にSKグループやロッテグループなど、「国政介入問題」で賄賂を拠出した疑いのある大企業の調査も並行実施した。これは朴氏の収賄の容疑を確認するためだと分析されている。