6月8日に英総選挙が行われる。最新の世論調査の結果によると、テリーザ・メイ首相率いる保守党が苦しい状況を迎えており、予想されていた「圧勝」が不可能なばかりか、最終的に獲得できる議席数が減少する恐れさえある。
メイ首相は保守党の下院議席数を拡大し、EU離脱交渉に向けた「後顧の憂い」をなくすため、4月に解散・総選挙を発表した。保守党は当時、下院650議席のうち330議席を占めていた。
英議会は5月上旬に解散された。英国の世論調査会社が5日に発表した最新の調査結果によると、間もなく行われる総選挙でメイ首相が率いる保守党が獲得する議席数は、305議席となる見通しだ。過半数に必要な326議席にあと21議席届かない形だ。
この調査によると、最大野党・労働党が268議席を獲得する見通しで、3日に行われた世論調査の261議席からやや増加した。
メイ首相が4月に解散・総選挙を宣言した際、保守党が圧勝を収め、さらにはライバルの労働党を「駆逐」すると予想されていた。メイ首相の決定は「政治の大胆な賭け」とする声もあった。
現在の調査結果を見ると、この「大胆な賭け」は楽観視できない。保守党は330の議席数を拡大できないばかりか、減らす可能性もある。
保守党の優勢が弱まると、ジェレミー・コービン労働党党首が5日、メイ首相に「反撃」を仕掛け、警官の激減による辞任を求めた。
メイ首相は2010−16年に英内務大臣を務め、警察及び国内情報機関の事務を主管していた。
メイ首相の在職中、英国の警官は約2万人減少した。現地メディアの記者が5日、この決定を後悔していないかと質問すると、メイ首相は即答を避け、テロ対策経費が確保されており警察もそれに応じた権力を手にしたと答えた。
コービン党首はインタビューに応じた際に、メイ首相の引責辞任を求める声を支持すると表明した。「責任感ある多くの人が求めており、彼女が内務大臣を担当していたことを懸念している。彼女は警官を減らす作業を主導し、今になり我々に問題があると主張している。そう、我々には確かに問題があるが、これは警官の数をそもそも減らすべきではなかったということだ」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年6月7日