インド軍が一時的には撤退に応じないことを考えると、双方が軍事手段を用いれば国境地帯の数十年に渡る平静を打ち破ることになる。中国軍は長い国境地帯の各地で積極的に巡回・前進し、さらには洞朗地区でインド側に入り、両国軍の国境線におけるインド側の新たな対峙エリアを切り開き、インド側に圧力をかけ最終的に撤退させることを検討しても良い。
中国メディアと民間組織は、ブータンが外交主権を取り戻すことを支持し、シッキム王国再建を奨励するという実質的な動きにより、インド側をさらに刺激する必要がある。インドが対抗のため切れるカードは限定的だ。インドはダライ・ラマらとあいまいな関係を続け、台湾の「立法委員」とも結託している。さらに南中国海問題で小癪な真似を繰り返しているが、これらの動きによる破壊力はすでに放出されており、恐れるに足りない。
インドがさらに中国に対抗する戦略的な動きを見せれば、中国はパキスタンのカシミール問題への支持を強化し、完全にパキスタン側に立つことを検討できる。警告として、中国メディアと民間組織はこのようなシグナルを発し続け、中国を敵とすることが何を意味するか理解させるべきだ。中国民間の意思表示は圧力になるが、自国の民間組織も同じようなことを続けてきたため、インドも文句を言えない。
中国はインドをなだめるだけではなく、さまざまな措置を講じるべきだ。中国は米日印豪の軍事同盟を受け入れられないが、それ以上にインドは中国・パキスタンからの戦略的な挟み撃ちに耐えられない。中国は米日印豪にとって最大もしくは主要の貿易パートナーであり、いわゆる反中同盟は夢物語だ。中国のインド洋の航路が切断されれば、日本の西太平洋の航路も維持できなくなり、インドは北方から重い懲罰を受ける。そうなれば全員が損をする局面になる。
中印友好は、インド北東部の基本的な安定の維持にとって重要だ。現地の情勢はチベット情勢よりも脆弱だ。中国はインドに理を説いてきたが、インドを恐れ、増長するのを放任する理由はない。
中国はインドとの軍事衝突を決して願わない。インドの軍高官は自粛し、馬鹿げた「2.5線戦争」の準備を整えていると宣伝しないことだ。米国などから抱き込まれるのは、インドがまだ弱く、潜在的な戦略的ライバルとみなしておらず、駒として利用しようとしているからだ。インドは世界から本当に認められていると思い込むのではなく、分をわきまえるべきだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年7月11日