18年の中国の宇宙事業 打ち上げ回数40回で世界最多の可能性も

18年の中国の宇宙事業 打ち上げ回数40回で世界最多の可能性も。

タグ:宇宙 開発 打ち上げ 

発信時間:2018-01-04 16:15:02 | チャイナネット | 編集者にメールを送る


 

 中国の宇宙船主要開発業者である中国航天科技集団公司(以下、同社)は3日、2018年に過去最多となる35回の打ち上げを行うと発表した。さらに中国航天科工集団公司(以下、航天科工)の商業打ち上げを加えると、中国の2018年の打ち上げ回数は40回の大台に乗る可能性がある。これは中国宇宙事業にとって、かつてない数字だ。専門家は「この目標が順調に達成されれば、中国は2018年に打ち上げ回数が世界最多の国になるが、当然ながら実現する上で大きな圧力が存在する」と話した。

 

 同社の微信(WeChat)公式アカウントは3日、「当社は2018年に35回打ち上げ、長征5号、嫦娥4号、北斗に注目」と題した記事を投稿した。それによると、同社は今月2日、2018年型式活動会議を開いた。会議では、同社が2018年に長征5号の打ち上げ、嫦娥4号による月探査、北斗衛星ネットワークの構築を始めとする35回の打ち上げ任務を遂行し、過去最多になるとされた。多くの重大特別プロジェクトが開発の重要段階に入っており、重大打ち上げ・飛行試験回数、生産・交付数が過去最多を記録する見通しだ。全任務の成功を続け、期限通りに交付する圧力はかつてないほど大きく、同社はかつてない試練を迎えている。

 

 しかし同社は記事の中で、打ち上げ計画の具体的な型式については触れなかった。ある匿名の中国専門家は環球時報の記者に対して、次のように話した。

 

 この記事をもとに分析すると、まず2017年に事故ゼロを記録した長征5号の活躍に非常に期待できる。今回の打ち上げは長征5号そのものの開発の進展を左右し、さらにこれによって打ち上げる嫦娥5号や宇宙ステーションの進捗にも一連の影響を及ぼす。次に、北斗3号衛星ネットワークを形成するための高頻度の打ち上げにも要注目だ。計画によると、2018年末までに北斗3号衛星を18基打ち上げる。2017年に軌道に乗った2基を除くと、1度に2基とすれば2018年の打ち上げ回数は8回で、平均すると1カ月強で1回となる。さらに、初めて月の裏側に着地する嫦娥4号にも注目すべきだ。その通信をサポートするために、中継衛星を事前に打ち上げる。他にも中国は地震を予報する初の電磁環境モニター試験衛星「張衡1号」を含む科学研究衛星を打ち上げる。コストパフォーマンスと安定性が高いとされることで、外国の衛星の商業打ち上げも一定の割合を占めることになる。

 

 同社が計画している35回の打ち上げの他に、航天科工が発展に力を入れる商業打ち上げプロジェクトも、2018年に一定回数の打ち上げを行う。航天科工第四研究院が発表した情報によると、同研究院傘下の中国航天科工火箭技術有限公司と国内のユーザーは、固体燃料ロケット「快舟1号」4発の打ち上げ契約を結んだ。2018年第4四半期の一週間内に4基の衛星を打ち上げる予定だ。報道によると、「快舟11号」も2018年上半期に打ち上げられることが決定した。複数の中国民間宇宙企業の商業宇宙プロジェクトも推進が加速されており、2018年に打ち上げる可能性も否定できない。このように計算すると、中国が2018年に予定している打ち上げは40回に達する見通しで、最終的にこの回数に達すれば中国の打ち上げの史上初になるばかりか、世界最多にもなる。同社が2018年にこれほど多くの打ち上げを計画し、中国のロケット・衛星の量産水準が大幅に高まっていることが分かる。特に北斗3号は、完全に国産化・量産化の問題を解消した。また、科学研究や国防などの分野で、大きな需要があることも分かる。当然ながらこれは2017年に一部のロケットを計画通りに打ち上げられなかったこととも関係している。打ち上げには高いリスクが伴うため、最終的な打ち上げ回数は具体的なプロジェクトの進捗に左右される。


 「中国網日本語版(チャイナネット)」 2018年1月4日

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