中国財政部は5日、第13期全人代第1回会議で、2018年中央・地方予算案の報告書を発表した。報告書によると、2018年の中央一般公共予算支出のうち、国防支出が8.1%増の1兆1069億5100万元にのぼる。
中国国防白書の作成に参加したことのある、軍事科学院の陳舟研究員は「国防費の増額は、主に武器装備品の製造、訓練条件の改善、軍隊改革及び兵士の福利厚生の保障の需要に用いられる。党の新時代の強軍という目標達成を力強く支える」と述べ、次のように指摘した。
国の総合的な国力、安全環境、世界戦略情勢の深い変化という背景があるため、中国の国防費の増額は合理的・合法的であり、適度かつ穏健で持続可能なものだ。中国の国防費の増額は、主に「3つの時代の要求」と「1つの現実的な可能性」に基づくものだ。
――強国・強軍の時代の要求。中国の特色ある社会主義は新時代を迎えている。第19回党大会は、今世紀中頃までに中国を社会主義現代化強国にするとした。強国は強軍でなければならない。国防と軍隊現代化の流れは、国の現代化の流れと一致しなければならない。持続的かつ適度・穏健に国防費を増額する必要がある。
――使命遂行の時代の要求。世界は大発展・大変革・大調整の時期を迎えている。中国は大国から強国に向かう重要な時期を迎えており、国防・軍隊現代化は新たな歴史のスタートライン上に立っている。人民軍隊は新時代の国の安全戦略の需要を把握し、新時代の使命と任務を遂行し、中華民族の偉大なる復興の実現に戦略的支柱を提供しなければならない。中国共産党の指導、中国の社会主義制度、国の主権・統一・領土保全、国の海外の利益、地域と世界の平和を断固たる姿勢で守らなければならない。