複数の米国メディアによると、米海軍がすでに、米造船会社のハンティントン・インガルス・インダストリーズに、プロジェクトについての意見募集書を提出した。2018・2019財政年度にフォード級新型原子力空母2隻の建造プロジェクトを同時に開始することを検討する。オンライン英語時事情報サイト「The Diplomat」によると、この措置は、経費の節約を可能とするだけでなく、主力艦数を355隻に増やすという米海軍の目標の実現を加速するものとなる。だが26日に「環球時報」の取材を受けた専門家は、米海軍のこの决定は「言うのは易しいが行うのは難しい」と語った。
「The Diplomat」のサイトによると、米海軍はここ数カ月、ハンティントン・インガルス・インダストリーズとの協議を進め、2隻のスーパーキャリアーの同時建造で節約できる費用を推算している。米議会下院の推計によると、単独で建造するのと比べると、2隻の空母を同時に建造することで節約できる費用は25億ドルに他する。これは確かに人の心を動かす数字ではある。
米海軍の現役空母の主力であるニミッツ級空母のうち、一番古いのは1975年の就役で、艦齢はすでに40年余りに達しており、今後20年で続々と退役となる見通しだ。次世代空母のフォード級は多くの高リスクの新技術を採用していることから、第1隻の引き渡し時期が大きく遅れている。米海軍が艦艇の交替の速度を予定通りに保つには、フォード級空母の建造を加速し、2030年に12個の空母遠征打撃群を保持するという目標の実現を確保する必要がある。
一見すばらしいこの計画だっが、実行にはいくつもの困難が伴う。「艦載武器」の石宏編集長によると、フォード級スーパーキャリアー2隻の同時建造という計画は、米海軍の「片思い」で、米国の造船業の造艦の実力から見れば、実現は不可能だと指摘する。