万国郵便連合から脱退、損をするのは米国の消費者

万国郵便連合から脱退、損をするのは米国の消費者。米国の万国郵便連合からの脱退の狙いは、言わずと知れている。統計データによると、米国に送られる国際郵便のうち、6割が中国のものとなっている…

タグ:郵便 荷物 競争 貿易 

発信時間:2018-10-19 16:04:20 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 米ホワイトハウスは17日、万国郵便連合から脱退する手続きに入ったと発表した。米国側は、世界各国が国際郵便の料金で「米国から得をしている」と称した。万国郵便連合の現行制度(先進国が後発国や発展途上国に低い郵便料金を設定する)によると、米国の郵便局(USPS)は中国などの発展途上国からの荷物に対してサービス料金を引き下げなければならず、これにより毎年数十億ドルの赤字を計上している。USPSはこの10年間で、620億ドルの赤字を出しているというのだ。

 

 米国の万国郵便連合からの脱退の狙いは、言わずと知れている。統計データによると、米国に送られる国際郵便のうち、6割が中国のものとなっている。しかしこの脱退、それから過激さを増す中国への関税の脅迫は、米国の貿易相手に矛先を向けながらも、米国の国民とEC大手に痛みを与えることになるだろう。

 

 USPSは海外の荷物に低いサービス料金を設定しているが、これにより中国などの発展途上国のコストパフォーマンスの高い商品が、米国の一般家庭に進出しやすくなっている。これにより米国人は、安価な商品によりどれほど得をしたのだろうか。この低い料金設定により、アマゾンやイーベイなどは世界小売サプライチェーンの王座に登り詰めたのではなかったのだろうか。さらにあと20数日で、ネット通販のセールが展開される「ダブル11」になり、その後はさらに「ブラックフライデー」を控えている。米国人はコストパフォーマンスの高い商品をどれほど購入できるだろうか。

 

 郵政企業が普遍的なサービスを担当し、政府からの財政支援を受けることは、世界的な慣例になっている。ECなどがもたらす世界郵政・郵便市場の変革を受け、国有郵政企業の赤字が世界的な難題になっている。日本は世界3位のネット通販消費大国で、同じく万国郵便連合の加盟国だ。しかし2003年に郵政民営化改革を力強く推進したことで、日本郵政は2010年に世界トップ500社の6位につけ、現在は世界トップ500社の郵政企業で首位となっている。USPSは米国で数少ない国有企業だが、赤字問題を万国郵便連合との協力のせいにしても、自らの競争力の不足、局員の過度な高待遇といった問題を隠すことしかできない。

 

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