レアアースという切り札、米国は意識せよ

レアアースという切り札、米国は意識せよ。中国は世界最大のレアアース生産国で、毎年の生産量は世界の8割以上を占め、米国などの西側主要国にとって最大の輸入先となっている。米国は自国の需要の8割を中国からの輸入で賄っている…

タグ:レアアース 生産国 希少元素 供給 供給 停止

発信時間:2019-05-29 14:35:50 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 国家発展改革委員会の責任者は火曜日、中国がレアアース(希土類)を対米報復の武器にすることはあるかという新華社記者からの質問に対して、「我々が輸出するレアアースで作った製品を中国の発展のけん制・圧迫に用いようとするならば、レアアースの主要産地である贛南旧中央蘇区の人々及び中国人は喜ばないだろう」と答えた。これは米国側に向けて発信した力強いシグナルだ。環球時報が伝えた。


 中国は世界最大のレアアース生産国で、毎年の生産量は世界の8割以上を占め、米国などの西側主要国にとって最大の輸入先となっている。米国は自国の需要の8割を中国からの輸入で賄っている。レアアースには17種の希少元素が含まれ、民 間及び軍事分野で広く用いられている。携帯電話、EVモーター、軍用ジェットエンジン、衛星、レーザー設備などにとって不可欠な存在だ。レアアースはそのため「工業の触媒」と呼ばれている。


 米国がファーウェイを「エンティティリスト」に加えると、中国が対米レアアース輸出を規制、さらには停止するという憶測を呼んだ。米国が中国への圧力を拡大し続ければ、中国は遅かれ早かれこの武器を手にするだろう。


 中国側は、どの国も工業も世界の複雑なサプライチェーンに置かれており、対米レアアース供給を停止すれば複雑な効果が生まれ、自国の損失もゼロではないことを理解している。ところが米国側への衝撃の方が大きくなる。米メディアは最近、中国の対米レアアース供給停止が「効果を発揮しない」「自爆行為」と論じているが、これはこのカードを切って欲しくないことを反映している。米国側に確かに圧力をもたらすからだ。


 米国にはレアアース鉱床があるが、これを開発し整った産業チェーンを構築しようとすれば、少なくとも数年かかる。米国側が備蓄しているレアアースはおそらく数カ月分のみだ。豪州などの米国の同盟国もレアアースを生産するが、その生産量は中国の比ではなく、中国ほど製品が揃っていない。中国のレアアースを失えば、米国は調整の大きな問題に直面するだろう。

 

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