王毅国務委員兼外交部長は1日、タイのバンコクで米国のポンペオ国務長官と会談した。王氏は次のように表明した。
習近平主席とトランプ大統領は6月の大阪会談で各方面の共通認識を形成し、中米関係の方向を指し示した。当面の急務として、米国側は中国側と向き合い歩み寄り、中米首脳の共通認識を実行に移し、相互尊重を踏まえた上で食い違いをコントロールし、互恵・ウィンウィンを踏まえた上で協力を拡大するべきだ。両国が一致・合意した協調・協力・安定を基調とする中米関係を共に推進するべきだ。
国務長官は最近、中米の価値観は異なるが、共通の利益があり、両国は多くの協力の展開が可能だと述べた。中国側も同じく、双方は意思疎通を強化し誤解を減らし、中米のウィンウィン、世界のウィンウィンの交流の道を模索すべきと判断している。これは双方の利益に合致し、国際社会の普遍的な期待でもある。
中米は相互の戦略的意図を正確に見据えるべきだ。中国の発展を妨げようとするのは不公平であり、不可能だ。中国にも発展の権利があり、中国の発展が平和な発展であり、力強い内的動力を持ち、妨げることができないからだ。双方は首脳外交の中米関係に対する戦略的けん引力を十分に発揮し、各レベルの対話メカニズムを活用し、各分野の協議を強化することで、中米はパートナーになれるという両国首脳のビジョンを現実に変えるべきだ。双方は食い違いと敏感な問題を適切に処理するべきだ。中国側は米国側に対して、「一つの中国」という原則と中米の3つの共同コミュニケの規定を守り、台湾関連問題を慎重に処理するよう促す。双方は各分野の協力を拡大するべきだ。米国側が両国の人員交流に障害を設置するのではなく、便宜を図ることを願う。
ポンペオ氏は「トランプ大統領と習近平主席の大阪会談は、米中関係の今後の発展の方向を指し示した。トランプ大統領と米政府には中国の発展をけん制する意図はなく、中国と幅広い分野の協力を展開することを願っており、米中経済貿易協議が順調に前進することに期待していることを、ここで重ねて言及したい。米国側は米中の3つの共同コミュニケと『一つの中国』政策を守り続ける。米国側は米中の人文交流の強化を支持し、両国人員交流における問題を適切に処理する」と表明した。
双方は朝鮮半島問題について意見交換した。王氏は「シンガポールにおける朝米首脳会談は、半島の完全な非核化の実現、半島の平和メカニズムの構築について重要な共通認識を形成したが、中国側はこれを支持する。双方がチャンスをつかみ、向き合って歩み寄り、相互の関心事に配慮することを願う。また実行可能なロードマップを早期作成し、半島問題の政治的解決プロセスを段階別に、同時に推進することを願う。中国側は朝米の協議再開に向け支持と協力を提供する」と述べた。ポンペオ氏は、「米国側は米朝首脳の板門店会談の共通認識を早期実行し、朝鮮側と実務チームの接触をいつでも再開する」と述べた。
王氏はさらに南中国海、新疆、香港などの問題について中国側の立場を表明した。中国側の核心的な利益と重大な関心事を尊重し、言行を慎むよう求めた。双方は共に関心を寄せる問題について接触を維持することで合意した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年8月2日