フェンタニル類物質、中国の管理措置が奏功

フェンタニル類物質、中国の管理措置が奏功。

タグ:フェンタニル 取り締まる

発信時間:2019-09-04 15:30:21 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 国家禁毒委員会副主任、公安部党委委員の劉躍進氏は3日、同委員会が開いた記者会見にて「関連部門が5月1日よりフェンタニル類物質の管理を開始してから、中国のフェンタニル類物質の管理作業が大きな成果を手にしており、フェンタニル類物質の製造・販売・密輸犯罪が確認されていない」と発表した。


 新たな管理措置を奏功させるため、国家禁毒委員会弁公室は最高人民法院、最高人民検察院、国家郵政局、海関総署などの部門と共に、一連の的を絞った措置を講じた。


 フェンタニル類物質の違法犯罪活動を厳しく取り締まるため、公安部は13省・自治区・直轄市で、フェンタニル類物質オンライン販売などの新型麻薬違法犯罪の撲滅キャンペーンを展開した。同弁公室は公安部、海関総署、国家郵政局と12省・直轄市で、3ヶ月半にわたるフェンタニル類物質犯罪を撲滅する特別行動を実施した。国家郵政局は宅配業者に安全検査装置を1万5000台以上設置するよう促し、かつ宅配業者に「実名制、引受検査、装置による安全検査」という3つの制度の厳格な履行を促した。海関総署は重点口岸輸出貨物の調査を強化し、輸出重点国家の貨物の検査を重視した。


 フェンタニル類物質犯罪の法律適用問題について、公安部、最高検察院、最高人民法院などの部門は、「フェンタニル類物質犯罪案件立件・追訴基準に関する規定」などの3つの関連法律文書を作成した。手続きに基づき審査・批准後、近日中に対外公開する。


 また国家毒品実験室は計600万元弱を投資し、フェンタニル類物質検査技術マニュアルを検討・作成し、フェンタニル類物質依存性計算・評価の標準技術フロー及び技術評価体系を構築した。25種の典型的な品種の急性毒性の動物実験を完了した。北京市、浙江省、広東省、四川省、陝西省の5つの地域サブセンター毒品実験室の3万2000平方メートルの建設用地、260の人員編制、6億1600万元の初期建設及び設備購入費を確保した。年末までの稼働開始を目指し、3年内に世界一流の毒品実験室体系を構築する。


 同弁公室はさらに全国範囲でバイオ医薬基地及び化学工業団地の一斉捜査を手配し、フェンタニル類物質に関わる重点企業及び重点人員を確認した。公安部はネット上のフェンタニル類物質に関する情報の削除を手配し、ネット上の連絡・取引ルートを断ち切った。国家薬品監督管理局はフェンタニル類薬品生産・経営特別検査を展開し、合法のフェンタニル薬品への管理をさらに強化した。


 劉氏は記者会見で次のように述べた。

 

 米国では近年、フェンタニル類物質の乱用問題が深刻化し、国際社会から広く注目されている。中国での発展・蔓延を予防するため、中国政府は管理措置を絶えず強化し、管理対象となる品種を何度も拡大している。中米両国の麻薬取締法執行部門は長年に渡り良好な協力関係を維持しているが、共同捜査が可能なフェンタニル類物質の事件は非常に限定的だ。中国は2012年より米国側の麻薬取締法執行部門に対して、フェンタニル関連の小包に関する383件の情報を提供しているが、米国から提供されたフェンタニル類物質の密輸事件の手がかりは6件のみだ。


 麻薬撲滅は中国政府の一貫した立場、揺るぎなき主張だ。中国政府は米国を含む世界各国と協力を掘り下げ、平等・相互信頼、互恵・ウィンウィンの協力関係の構築を推進することを願っている。情報交流、手がかりの共有、共同捜査を実務的に展開する。フェンタニル類物質の国際共同ガバナンスの推進に力を入れ、麻薬取締の経験を共有し、麻薬取締の難題解消で協力する。


「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年9月4日

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