世界銀行がこのほど発表した「ビジネス環境の現状2020」で、中国のビジネス環境は世界190かエコノミー中31位となり、昨年の46位から大幅に上昇した。また、ビジネス環境が大きく改善した10か国・地域に2年続けて選ばれた。中国の改革開放と経済的将来性に国際社会が投じた信任票を存分に示す結果だ。世界経済の不確定要因、不安定化要因が増える中、固く揺るぎなく開放を拡大する中国の堅実な行動は、世界市場の信頼を下支えするうえで積極的な意義を持つ。(人民日報「鐘声」国際論評)
順位上昇の背景には、本腰を入れて難題に取り組み、ビジネス環境を優れたものに変え続ける中国の実務的措置がある。今年、中国はより魅力あるビジネス環境を築くために一連の政策措置を打ち出した。3月には「中華人民共和国外商投資法」を可決して、外資参入への保護を一層強化した。6月には新たな外資参入ネガティブリストと外資参入奨励産業リストを発表し、7月30日に正式施行した。8月には山東省、江蘇省、雲南省など6省(自治区)に新たな自由貿易試験区を設けた。10月には改正「外資保険公司管理条例」と「外資銀行管理条例」により、外資系銀行・保険企業の参入条件をさらに緩和した。数日前には「ビジネス環境優化条例」を公布して、近年の「放管服改革」(行政のスリム化と権限委譲、緩和と管理の結合、サービスの最適化)において有効性が実証された手法を法規に格上げするとともに、世界の先進水準と比較・分析し、中国企業や外資系企業など様々な市場参加者を平等に扱うビジネス環境の基本制度・規範を確立した。ロイター通信は「新たな政策は公平な市場参入を確保し、公平な市場競争を保護する」と評価した。
順位上昇の背景には、たゆまず改革を深化し、開放を拡大する中国の断固たる決意がある。10月26日、習近平国家主席は「中国を読み解く」広州国際会議2019への祝賀メッセージで「中国は経済グローバル化の受益者であり、それ以上に貢献者だ。確固不動として平和的発展の道を歩み、互恵・ウィンウィンの開放戦略を遂行し、引き続き開放型世界経済の発展のために原動力を増やし、世界各国の人々と共に、経済グローバル化のさらに開放的・包摂的で、あまねく恩恵を及ぼす、均衡あるウィンウィンの方向への発展を後押しし、経済グローバル化が世界各国の人々により良く幸福をもたらすようにする」と指摘した。法治化、国際化、円滑化されたビジネス環境は中国が全面的な開放の新たな構造を形成するうえでプラスだ。中国は世界経済と深く融合し、各国と共に発展する道を歩み、一段とリーダーシップを発揮していく。英国の学者マーティン・ジャックス氏は「開放に対する中国の姿勢、グローバル化に対する中国の姿勢は一部西側国と鮮明なコントラストを成す」「中国は開放を進めているが、開放政策を弱めている国がある」と指摘した。