香港経済は現在、「大量出血」中だ。銅鑼湾、旺角、尖沙咀等などの繁華街を歩くと、買い物客が集まり商売が活況を呈す様子が過去と化したことが分かる。暴徒が通った後には、むき出しになった路面、放火・破壊されたバスや店、シャッターを閉ざした店が残される。歩行者は怯えきっている。これはまるでパニック映画のような光景だ。経済データは非常に危険な信号を発している。香港の今年第3四半期の域内総生産(GDP)は前年同期比2.9%減が予想されており、第2四半期の0.4%を大きく下回っている。前四半期比では2四半期連続でマイナス成長だ。この流れは、香港経済がすでに自律的景気後退に陥っていることを示している。また今年第1-3四半期のGDPは前年同期比で0.7%減となっており、通年でマイナス成長になる可能性が高い。
観光、小売、外食、ホテル業が最も直接的かつ顕著な損失をこうむっている。これらの業界の従業員数は60万人にのぼり、うち8割がアルバイターだ。専門家は過去の経験に基づき、これらの業界の景気が低迷すると、失業率が驚くほど上昇すると指摘した。外食業を例とすると、現在の6%という失業率はすでに6年ぶりの高水準に達しており、今後もさらに上昇する可能性がある。
これらの悲惨な状況と冷たいデータの裏側には、食い扶持を失った香港の一般市民の悲劇がある。さらに馬鹿げており腹立たしいことは、暴徒が全力で道路を塞ぎ交通ツールを破壊し、市民の通勤を妨げていることだ。多くの人が「ストライキ」を余儀なくされ、生活から希望が失われていくのをただ見ているしかない。
さらに香港の多くの道路、大学、公共施設が暴徒によって破壊され傷だらけになっており、完全な復旧は動乱の沈静化を待たなければならない。具体的な財産の損失については現時点では計算できないが、それは決して少額ではない。暴徒によるすべての損失については、いずれも香港の納税者が負担しなければならない。巨額の公費が費やされ、心も痛むほどだ。
ある学者は香港が経験した経済の動乱から、苦境を乗り切るための期間を導き出そうと試みた。ところが際限なくエスカレートする暴力活動を受け、経済学を基礎とする予測が完全に不可能になった。最も重要なことは、一部の暴徒が意見の異なる人に無差別的に残酷な攻撃を仕掛け、多くの香港住民を恐れさせていることだ。多くの人が恐怖のあまり逃げることを強いられている。
香港経済はもはや暴徒による妨害に耐えられなくなった。暴力がはびこる香港で、すべての市民は次のことを考えなければならない。香港が徐々に崖っぷちに追いやられるなか、自分だけ無事に生き延びることができるだろうか。「反中乱港」の政治家は当然ながら西側に逃げ延びる条件を持っている。香港の混乱は、彼らが英米に身を寄せるための「手柄」だ。しかし暴力の支配に甘んじない一般市民が、香港を崖っぷちから引き戻すための唯一の方法は、暴力・混乱の制止と秩序回復のみだ。これはすべての香港市民の使命と責任だ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年11月21日