「2017年にバルチモアの8年生の89%が数学テストに合格できなかったが、これは中国のせいではない」
「わが国防機関の構造に、アイゼンハワーが警告した軍産複合体が生じているが、これは中国のせいではない」
「ファーウェイが努力し世界のリーダーになった11年において、米国の歴史ある通信事業者は官僚主義が深刻で、複雑に絡み合い、5Gの世界戦略を策定することができなかったが、これは中国のせいではない」
これは元米下院議長のニュート・ギングリッチ氏がこのほど上梓した『中国と対立するトランプ:米国最大の脅威に面して』の抜粋で、原文はこれよりもさらに広い内容となっている。ギングリッチ氏は米国の有名な保守派で、その新書には中国に対する偏見も含まれるが、「中国のせいではない」と強調する点に独自色がある。米国の一部の人物、特に傲慢で偏った政治家はこれを真剣に一読し、考えるべきだろう。
ギングリッチ氏は並列により、中国に八つ当たりしないよう呼びかけている。ギングリッチ氏がすでに、現在の一部の米国人が「これは中国のせい」を口癖にしていることに気づいたことが分かる。ギングリッチ氏は、何があっても中国のせいにすることは方向的な過ちであり、米国に間違った道を歩ませるばかりと考えている。
「米国の病」を分析しこれを解消するためには、当然ながら米国自身を立脚点とすべきで、中国のせいにすべきではない。ギングリッチ氏が列挙した次の例の中には、興味深いものがある。米国のようなトップのテクノロジー強国の基礎教育に、これほど大きな欠陥があるとは誰が想像しただろうか。米国のような技術が発達した国が、自国の短所を隠すため5G技術でトップの中国企業のイメージダウンを図るとは誰が想像しただろうか。米国の真相を立脚点とし「米国の病」を語るこの態度は評価するべきだ。
多くの米国人は最近、八つ当たりに趣向を凝らし、「中国の労働者が米国の労働者の食い扶持を奪った」「中国は米国から得をして台頭した」「米国の貿易赤字は中国のせい」といった馬鹿げた説を唱えている。ギングリッチ氏は米国の一部の人が中国を「スケープゴート」にする中、目を覚まし独立した思考を維持しているが、これは非常に得難いことだ。
ギングリッチ氏の言葉が、米国の一部の人の目を覚ますことを願う。理性的かつ客観的に自身の問題と中米の食い違いを見据えるべきだ。中国のせいにしても「米国の病」を治すことはできず、衝突を引き起こせば状況はさらに悪化する。中米の協力・ウィンウィンこそが正しい道だ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年12月3日