中国外交部の耿爽報道官は6日、「中国側は現在の中東情勢を非常に懸念している。引き続き客観的かつ公正な立場を貫き、中東・湾岸地域の平和と安全を守るため建設的な力を発揮する」と表明した。
同日の定例記者会見で、記者からは「米国とイランの対立が最近エスカレートしている。米国側は、イランが米国の公民もしくは資産を攻撃した場合、イランの52の標的に攻撃を仕掛けると称した。イラン側は、地域における米国の約35の標的が、いずれもイランの攻撃範囲内にあると称した。中国側は現在の情勢をどのように見ているか」という質問があった。耿氏は次のように回答した。
中東・湾岸地域の情勢のさらなる悪化は、誰もが望まないことだ。同地域の平和と安定の保証は、全世界にとって極めて重要だ。
強権的な政治は人心を得ず、持続不可能だ。米国側の現在の軍事的な危険行為は、国際関係の基本準則に背き、地域情勢の緊張と動乱を激化させる。中国側は一貫して、国際関係における武力使用に反対している。軍事的な手段に活路はなく、限界まで圧力をかけてもまったく通用しない。
中国側は各国が国連憲章の主旨と原則、及び国際関係の基本準則を着実に遵守するよう主張する。各国の主権の独立及び領土保全は尊重されるべきであり、中東・湾岸地域の平和と安定は守られるべきだ。米国側には武力の濫用を避けるよう求める。関連国には自制を維持し、情勢のアップグレードを回避し、早急に対話と協議の軌道に戻り、緊張情勢の沈静化を推進するよう呼びかける。
中国側は引き続き客観的かつ公正な立場を貫き、中東・湾岸地域の平和と安全を守るため建設的な力を発揮する。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年1月7日