英国は今月31日午後11時、すなわち欧州連合(EU)本部所在地のブリュッセル時間2月1日0時に、正式にEUから離脱することになった。英政府は今月17日、31日に記念硬貨、国旗掲揚、カウントダウンにより、この特殊な日を記念すると表明した。ロンドンのランドマーク、ビッグベンが31日午後11時に鳴らされるかは現在も不明だ。
【一連の記念活動】
英政府によると、31日には首相官邸所在地のダウニング街10番地の黒い外壁に時計を投影し、カウントダウンを行うことになる。官庁街のホワイトホールがライトアップされ、イルミネーションショーの一部になる。英議会前広場では、すべてのポールで英国旗が掲揚される。
英財務省はEU離脱記念硬貨を発行する。この記念硬貨は31日より流通する。英政府によると、ボリス・ジョンソン首相が同日、最も早くこの新硬貨を手にする見通しだ。
また内閣は31日にイングランド北部で特別会議を開く予定だが、具体的な場所は未定。ジョンソン氏は同日夜の会議終了後、全国に向けメッセージを発表することになっている。
【ビッグベンは鳴らされないか】
2016年のEU離脱の国民投票期間中、ジョンソン氏は離脱派の中心人物の一人だった。彼は正式発効前に記念のためビッグベンを鳴らすことを提案したが、費用がかかりすぎるとして下院から拒否された。
ビッグベンは英国の国会議事堂の「エリザベス・タワー」内の時鐘だが、広く時計台そのものを指す。このロンドンのランドマークは2017年8月より修繕工事に入っており、終了は2021年を予定。ビッグベンを臨時で鳴らすためには、足場設置など50万ポンドの経費がかかる見通しだ。英国のリンジー・ホイル下院議長は、これは「1回5万ポンド」相当と述べた。
ジョンソン氏は諦めず、14日にテレビの生中継で、EU離脱の鐘を鳴らすためクラウドファンディングを呼びかけた。支持者は17日まで25万ポンド弱を集めている。
この提案は離脱反対派から反対された。勝者の姿勢でEU離脱を祝うのは不適切という理由からだ。英政府はクラウドファンディングにより鐘を鳴らすという提案から距離を保っている。首相官邸は、政府はクラウドファンディングに参加すべきではなく、議会も寄付を受け入れられないと表明した。
英政府は「1月31日は我々の歴史の重要な時だ。英国がEUを離脱し、新たに独立するからだ……(中略)……政府はこの時に対立を解消し、各コミュニティを再び団結させ、この国の10年後を展望したい」と表明した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年1月19日