習近平国家主席が17、18両日に国賓としてミャンマーを訪問する。習主席の外国訪問は今年初であり、中国の国家主席による同国訪問は19年ぶりだ。中国とミャンマーは今年、国交樹立から70年目を迎える。習主席の歴史的訪問は両国関係に新たな1ページを開くものであり、その発展にとって、先人の事業を受け継ぎ将来の発展に道を開く重要で特別な意義を持つ。(文:成漢平・広西師範大学特別招聘教授、南京大学中国南海研究協同革新センター研究員)
中国とミャンマーは陸続きの隣国であり、すでに2千年以上の友好的交流の歴史がある。「同胞と親戚」と呼ばれる隣国であるミャンマーは、中国と国境を接する北部を含めて一貫して中国のミャンマーにおける投資と経済的利益の集中する地であり、すでにエーヤワディー川上流水力発電所、ダペイン川水力発電所、瑞麗(ルイリー)川水力発電所、サルウィン川モントン水力発電所など中国企業が開発権を取得した水力発電所18カ所に加えて、中国ミャンマー石油・天然ガスパイプラインなどの大型電力・エネルギープロジェクトもあり、投資は契約額で2500億元、実額もすでに678億元に達している。
2018年9月に中国ミャンマー経済回廊共同建設の覚書に署名して以降、両国の協力は各分野で加速している。だが、西側勢力がインド太平洋諸国の抱き込みを強化し、地政学的状況が日増しに複雑化する中、ミャンマー特有の民族対立及び二元的権力構造の問題にとらわれて、中国ミャンマー経済回廊の共同建設を始めとするミャンマーにおける中国の国益実現プロセスには、チャンスとともに試練もある。
国民民主連盟が政権を獲得して以来、「西側一辺倒」の状況は生じておらず、中国ミャンマー関係は試練に耐えてきた。テイン・セイン政権時代と比べると、国民民主連盟政権の下で中国ミャンマー関係の高まりは明らかであり、全体的に良い方向へ向かっている。
中国の隣国であるミャンマーは「一帯一路」「バングラデシュ・中国・ミャンマー・インド回廊」及び中国ミャンマー経済回廊を支える最重要国の一つだ。ミャンマー北部の安定は、中国のエネルギー戦略及び南西戦略全体の布陣にとって、非常に重要な戦略的意義を持つ。
中国ミャンマー経済回廊共同建設協定の調印と実施に従い、今後中国企業のミャンマーに対する投資と商業貿易協力は必ず爆発的な勢いで拡大する。中国にとってはソフトパワーの影響力の高まりを重視し、「親誠恵容」の周辺外交を推進することが、長期にわたり追い求める戦略目標となる。これは良好な周辺環境を築いて、奮闘目標「2つの百年」の達成と中華民族の偉大な復興を実現するための基礎を固めるうえでプラスだ。(編集NA)
「人民網日本語版」2020年1月18日