「あなたはなぜ、中国への称賛を繰り返すのか。中国側の求めによるものか?」
スイス・ジュネーブの世界保健機関(WHO)本部。現地時間12日夜、新型コロナウイルスによる肺炎の研究会合後の記者会見で、西側の記者がテドロス事務局長にこのような質問をぶつけた。
新型肺炎が発生してから、中国は速やかに力強い措置を講じた。苦しい努力を経て、感染状況には前向きな変化が生じ、感染阻止の取り組みは前向きな成果を上げている。WHOと多くの国々はこれを十分に認め、高く評価している。だが特定の国は新型肺炎の問題を自らの目的に利用し、行き過ぎた反応をしている。一部のメディアは脅威を誇張し、パニックを引き起こし、さらには白を黒と言い、いわれなき非難を加えている。この質問がその一例だ。
テドロス事務局長は事実に基づき回答し、「中国は記録を塗り替えるスピードでウイルスを分離し、DNAシークエンシングを行うと共に、直ちにWHOと共有した。これは他の国々がウイルス検査ツールを開発する助けになった。検査ツールがなければ、感染症例がおろそかにされ、感染が拡大しただろう」と述べた。
テドロス事務局長は中国とドイツ保健当局が緊密に協力し、ドイツ国内の新型コロナウイルス感染を速やかに識別し、隔離したケースに再び言及。「中国の公開性と透明性と責任ある措置によって、ドイツは直ちに行動を取り、ウイルスの蔓延を阻止することができた」と述べた。
「中国の得た称賛は名実相伴うものだ。我々は中国の着実な感染阻止の行動を見た」。テドロス事務局長は「まさにこのホールで、WHO執行理事会の第146回会議で、ほぼ全ての加盟国が中国を称賛した。武漢のような都市で大規模な行動を取るのには代価を伴う。経済的代価を含めてだ。英国の代表は『我々は中国の行動を称賛する。これは英雄的な行動であり、そのために我々もさらに安全になった』と述べた」とした。
テドロス事務局長は「いくつかの国々を公に称賛するのには2つの目的がある。1つは、こうした国々に引き続き正しい行動を堅持するよう促すため。もう1つは、他の国々がこうしたやり方を参考にし、学ぶことにつなげるためだ。中国の着実なやり方は称賛されるべきだ」と強調。(編集NA)
「人民網日本語版」2020年2月15日