「外交部報道官弁公室」が発表した情報によると、外交部の耿爽報道官は9日、「中国政府はマスク及びその原材料の輸出について、いかなる貿易規制措置も講じていない。中国は自国の困難を克服すると同時に、関連諸国にマスクなどの医療防護物資を提供したい」と述べた。
9日に開かれた外交部の定例記者会見において、記者からは「韓国政府及び国民の新型肺炎の感染対策を支援するため、中国政府は韓国側に感染対策物資としてN95マスク10万枚、医療用外科マスク100万枚、医療用防護服1万着などを提供することを決定しており、また韓国側に5万人分の試薬キットを提供する意向を示した。しかし先ほど一部の海外メディアは、中国側は感染状況を受け医療用マスク及びマスク生産に必要な原材料の輸出を禁じたと報じた。これは中国側の上述した措置と大きく食い違うが」という質問があった。
耿報道官は「中国側が韓国側にマスク110万枚などの感染対策物資の援助を行うことについて、在韓中国大使館はすでに情報を発表している。情報によると、第1陣の援助物資が間もなく韓国に到着する見通しだ。我々は、中国側のこの措置が韓国社会の各界で積極的かつ大きな反響を呼んでいることに留意している」と回答した。
また中央政府レベルを除き、中国の各地方政府及び企業も最近、韓国側に慰問の意と支持を表明している。また力の及ぶ限り、感染対策物資の援助を積極的に行っている。耿報道官によると、8日までに上海市、山東省、浙江省、江西省、吉林省などの地方政府は友好都市などのルートを通じ、韓国側に一連の感染対策物資を寄贈している。また安徽省、江蘇省、河南省なども韓国側に感染対策物資の寄贈の準備を進めている。
耿報道官は「感染症の流行後、韓国政府及び社会各界は中国側の感染対策に力強い支持・援助を行った。中国側はこれに深く感謝している。中韓は近隣であり、隣国は困難と挑戦を迎えるなか助け合い、一致団結するべきだ。我々は韓国側と引き続き相互支援と共に苦しい時を乗り越える精神に基づき、情報及び経験の交換を強化し、共同感染対策などの意思疎通及び協力を展開し、一日も早く共に感染症に打ち勝つことを目指す」と述べた。
医療用マスク及びマスクの生産に必要な原材料の輸出問題について、耿報道官は「中国商務部は先ほどすでに説明を行った。中国政府はマスク及びその生産の原材料の輸出についていかなる貿易規制措置も講じておらず、企業は市場化の原則に基づき関連貿易を展開できると明確に指摘した。同時に感染対策及び大規模な操業再開の需要により、中国国内のマスクの需要は現在も旺盛で、供給不足が存在している。現段階で各国は中国からマスクを調達する際に、確かに一定の困難に直面する。しかし感染症は無情でも人には情ありだ。中国は自国の困難を克服すると同時に、関連諸国にマスクなどの医療防護物資を提供する。各国の感染対策を支持し、手を携えこの感染症狙撃戦に対応し、最終的に勝利を収める」と答えた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年3月10日