米国で新型コロナウイルスの感染状況が急激に悪化している。ワシントン・ポストは20日、「米情報部門は1月から2月にかけてホワイトハウスに何度も警告を出したが、トランプ大統領は重視しようとしなかった。消息筋によると、赤信号は早くから灯っていたが、トランプ氏はまったく無関心だった」として、次の例を挙げた。「環球時報」が伝えた。
米国のアザー保健福祉大臣は1月18日になりようやくトランプ氏と電話でウイルス問題について話し合うことができたが、トランプ氏から報告を打ち切られ、いつ電子タバコの販売を再開できるかと聞かれた。2月26日に米国本土の市中感染が報告された時も、トランプ氏はこれを深刻な脅威として位置づけることに反対した。トランプ氏はインド訪問から帰国後、米疾病管理予防センター(CDC)の専門家であるメッソニエ氏の感染症に関する発言が、投資家に懸念を抱かせたと不満を漏らした。
米月刊誌『アトランティック』(電子版)は21日、「新型コロナ、いかに米国の災難になったか」と題した記事の中で、「ウイルス検査を早急に開始していれば、米国を席巻する死亡と経済的損失を回避できた。米国の感染確定者は多いように見えるかもしれないが、専門家によると感染状況を確認するため必要な、十分に多くの人の検査が行われていない。新型コロナウイルスは米国の災難、行動の遅れによる災難だ。感染状況の実際の規模を把握していたならば、政府の早期の反応にはいっそう怒りを禁じ得なくなるだろう」と論じた。
トランプ氏がスピーチの原稿の「新型コロナウイルス」を「中国ウイルス」に変えたことについて、CNNのニュース番組の司会者であるクリス・クオモ氏は番組内で「トランプ氏は責任を押し付ける必要はない。私たちはどうしてこうなったのかを知っている。これは中国とは関係がなく、私たち自身のことだ。中国のせいにしても無益だ。私たちは敵を必要としない、すでにウイルスという敵がいるのだから」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年3月23日