中国外文局が主催する「当代中国と世界――感染症撃退国際シンクタンククラウドフォーラム」が3月30日に開かれた。中国外文局がインターネットビデオ会議形式で行った初の国際フォーラムとなる。中国、フランス、スペイン、パキスタン、エジプト、ブラジルの6カ国の専門家と学者がクラウド上に集まり、新型コロナウイルス感染症のパンデミックへの対応について経験をシェアし、知恵を出し合った。
中国外文局の杜占元局長が「当代中国と世界――感染症撃退国際シンクタンククラウドフォーラム」で挨拶
中国外文局の杜占元局長は挨拶の中で、「感染症流行は国際社会が直面する最も手に負えない試練となり、ウイルスはどの国にも自分のことだけを考えていてはいけない状況にし、団結と協力は感染症に打ち勝つ最も有力な武器である。シンクタンクは声を揃えて呼びかけ、世界が共通の脅威に直面するとき、意見の食い違いをなくし、共通認識を固め、協力を強化し、助け合う必要がある。人類運命共同体の理念を持ち、汚名化、政治化に反対し、感染症を政治操作のツールにしないようにする必要がある。思想はリードする必要があり、シンクタンクが連携し、互いを参考にし、学び、共同で研究し、有益な意見を広く吸収することで、質の高い研究成果を上げて全人類に奉仕することができる」と述べた。
クラウドフォーラムで、出席者は「新型コロナウイルス感染症の発展動向及び各国くの共同対応措置」、「新型コロナウイルス感染症が経済・社会と各国の管理に及ぼすダメージ」、「突発的な公共衛生事件の危機対応とグローバルガバナンス変革」などについて深く話し合った。
中国の経験 世界が参考に
武漢市で3カ月以上にわたり戦った華中科技大学公共衛生学院副院長で教授の徐順清氏は各国の出席者に武漢の新型コロナウイルスとの戦いの経験を紹介し、市民へのマスク着用の呼びかけ、等級分け診療、拡散試験の範囲の拡大、市民向けの詳細かつ実用的な自宅隔離指針の作成などを行ったと述べた。
フランスのブリッジ・シンクタンクのジョエル・ルット会長は、世界各国は新型コロナウイルスに関する知識が少なく、中国は巨大な犠牲を払って経験を世界にシェアし、各国は積極的に学び参考にすべきだと述べた。また、グローバルガバナンスの原則を公共衛生分野に応用し、各国に政治的立場とイデオロギーの違いを捨て、団結し、新型コロナウイルスのワクチン開発を早急に進め、寸秒を争って生命を救うよう呼びかけた。
復旦大学中国研究院の張維為院長は、世界保健機関は中国の感染症対策を高く評価し、各国に自身の状況に合わせて中国の経験を参考にするよう提案したが、中国の防疫プランを「鼻であしらう」西側メディアもあると言及。張維為氏は、「これらのメディアが持つ偏見により、一部の西側諸国の政府と民衆は中国の本当の防疫モデルと成果を速やかに知ることができず、チャンスの窓を無駄にし、感染症への対応が遅れ、挽回できない損失をもたらすことにもなる。中国の防疫の貴重な経験は、全人類の共通の財産であり、国際社会が真剣に受け止める価値がある。西側社会は固執と偏見をやめ、民衆の生命の安全と身体の健康を最優先し、思想を解放し事実に基づき真実を求める必要があり、そうしてこそ感染症に打ち勝つことができる」と述べた。
パキスタン・中国学会のムスタファ・サイイッド執行主任は、「中国の14億人の民衆は中国共産党の指導のもとで一致団結して感染症に対応し、数万人の医療関係者が武漢を支援し、農村地区に新型コロナウイルスの危害に関する知識を普及させるなどの措置を行った。これらはパキスタンが真剣に学ぶ価値がある」と述べ、新型コロナウイルスは宗教、国境、社会地位に関係なく、ウイルスを前に、全ての国が利益共同体であり、各国が団結し、政治的利益を考えないことでウイルスに打ち勝つことができるとの見解を示した。