米国の最新の研究によると、新型コロナウイルスは2月中旬より米ニューヨークで感染拡大していた。これはニューヨークで初の感染者が出た日より数週間早い。しかもウイルスは主にアジアからではなく、欧州からの渡航者がもたらしたというのだ。
カナダのグローブ・アンド・メール紙などのメディアはNYタイムズの記事を引用し、次のように伝えた。米国の新型コロナウイルスの流行を追跡する2つの研究チームによると、米国が1月31日に中国に渡航した外国人を対象に入国禁止を実施する数週間前、新型コロナウイルスはすでに欧州発ニューヨーク行きの便により米国に入っていた。米国が欧州からの渡航を完全に停止した3月中旬には、すでに数千人が感染していた。
ニューヨーク大学のチーム、マウントサイナイ医科大学のチームは、米国の新型コロナウイルスの感染源と世界の感染拡大の時期を追跡するため、3月中旬のニューヨークの感染者の体内から見つかったゲノムが異なる2組のウイルスの分析を行った。2つの研究チームは最終的に、類似する結論を発表した。2組のウイルスのゲノムはいずれも、欧州からのウイルスに似ていた。具体的にどの便がこれらのウイルスを運んだかについては特定できないが、彼らは「世界的な感染拡大の時期」は1月下旬から2月中旬と明言した。
「大多数が欧州からであることは明らかだ」マウントサイナイ医科大学の研究チームの遺伝専門家のHarm van Bakel氏によると、同氏の研究報告書は同業者による評価・審査を待っている状態だ。2チームも、より早く積極的な試験を行っていれば、ウイルスの目に隠れた感染拡大を発見できたはずだと表明した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年4月22日