ウイルスとの闘いは持久戦 中国に必要な4つのスタミナ

ウイルスとの闘いは持久戦 中国に必要な4つのスタミナ。今後は能力での力比べになる。中国は感染の第2波を回避し、できるだけ遠くに進まなければならない…

タグ:感染症 世論 衝撃 戦略

発信時間:2020-04-23 15:33:16 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 世界保健機関(WHO)は20日、新型コロナウイルスによる感染拡大について、まだ一番最悪な時期は到来していないと警告した。この警告は米国やヨーロッパの一部の国が操業再開を急ぐ中で発せられた。現在、北米とヨーロッパの新規感染者数と死者数はピーク時に比べて減ってきてはいるが、いまだ一日当たりの新規感染者数はかなりの数だ。さらにブラジルやインドなどの発展途上国でも感染は拡大しており、アフリカも同じ状況だ。環球日報が伝えた。

 

 コロナ感染症の見通しがかなり不透明な中、欧米国内のいら立ちが一部の政治家によって煽られている。米国ではその状況が特に深刻で、外出制限に反対する抗議活動をトランプ大統領が公開で支持。性急すぎる大規模な操業再開は欧米の感染再拡大を招き、世界の感染症対策の足を大きく引っ張り、中国や韓国などウイルス封じ込めに成功している国を危険をさらすことになる。

 

 感染症対策が持久戦になることはほぼ確定事項だ。我々は今年中或いはさらに長い期間、ウイルスと闘う心の準備をする必要がある。今後試されるのがスタミナであることは明白だ。中国はこれまでうまく感染症対策に取り組んできた。そしてこれからは次の能力を強化していかなければならない。

 

 第一の能力は予防・抑制システムの「インフラ化」で、それを絶えず整備し、海外からのウイルス持ち込みや国内感染の第2波など様々な問題を食い止めるとともに、新規感染者の感染経路を迅速に発見し、早急に追跡する力を強化する必要がある。それにより防疫対策の普及範囲を縮小し、国民の日常生活への支障を極力減らせる。つまり防疫体制の効果を最大化すれば、社会的苦痛は最小化できるのだ。

 

 第二の能力は操業・生産再開で著しい成果を上げること。米国国内の操業再開のスローガンが衝動的かつ無鉄砲なことは明らかだ。中国のこれまでの操業再開は防疫対策と緊密な関係にあり、この原則が揺らいだことはない。中国の実質操業再開率と生産達成率は世界で最も高い。

 

 第三の能力は感染症対策をしながら引き続き国の総合発展を促し、しかるべき改革と調整を進めること。今回のコロナ感染症で各国の問題が明らかになった。例えば、米国は連邦政府と州政府間の連携がうまくいかず、全国的な統一戦略を立てられず、州ごとで対策をとり、市民の態度もまちまちだ。

 

 中国の感染症対策はよくできているのに、米国や一部の西側世論から批判を受けている。それにどう反撃するか、米国に濡れ衣を着せられないよう総合的に考えなければならない。また、初期の取り組みに問題があると、国民感情も脆弱になる。これはここ数年増えている都市部の中産階級の困惑を反映しており整理・改善が待たれる課題だ。国の管理体制は社会の新しいニーズに合うよう時代の変化に対応していく必要がある。

 

 第四の能力は国際的な大きな不確定性に対応する能力。新型コロナウイルスの衝撃はまるで戦争のようだというのが戦略学界の一般的な見方だ。そのダメージは世界のガバナンスと安定の根幹に触れ、深刻な地政学的動揺を伴う可能性が高い。中国は明快な判断力と柔軟な対応力が求められる。何事も事前に準備し、臨機応変に対応していかなければならない。

 

 中国はこの数カ月、科学を尊重し、事実に即して問題を処理し、戦略的な段取りをしてきた。ウイルスの西側社会への衝撃は最も大きいが、少なくとも米国はきちんと反省もせず、多くの場合、政治的な固執と日和見主義が伺える。中国はこれまで「体制の優位性」を大々的に吹聴したことなどないのに、米国は問題だらけの状況にあってもなお体制の大旗を振り回している。こうした偽善的態度があの国のダメージに拍車をかけている。

 

 今後は能力での力比べになる。中国は感染の第2波を回避し、できるだけ遠くに進まなければならない。解決できる問題はできる限り解決し、とりあえず解決できない問題に関しては言い訳せず、その負の影響を最大限縮小する必要がある。西側のデマに惑わされる必要も、その牽制にいちいち対抗する必要もない。正しい方向に一歩ずつ前に進めば、最後に必ずこの危機を乗り越え、明るい未来をみることができる。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年4月23日

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