中国疾病予防管理センター疫学首席専門家の呉尊友氏は、6月29日夜に放送されたニュース番組「新聞1+1」にリモート出演し、司会の白岩松氏を相手に世界の新型コロナウイルス感染者が1000万人を突破したことについて分析した。
呉氏は次のように述べた。
新型コロナ感染者は世界で毎日十数万人増えている。米国とブラジルは毎日4万人以上で、1週間前の2万人からまた倍増した。これらの傾向を見ると、世界の感染の第一波がまったく過ぎておらず、夏にも感染が発生する恐れがあることが分かる。これは新型コロナが冬や夏を区別しないことを意味する。感染対策を少しでも緩めればぶり返しが生じ、より広く感染が拡大する可能性がある。
世界の感染対策の取り組みを見ると、中国及び少数の国を除くと、世界の大半の国が効果的に感染を抑制できていない。予防・治療措置と基礎的な感染者数を見ると、1000万人から2000万人に拡大するまでの時間はさらに短くなる。一部の国ではコントロールが失われており、このような状況がさらに深刻化する。科学を尊重し、科学に依存し、科学的な感染対策に着実に取り組むべきだ。一部の国は科学に背いており、感染者が拡大する流れを短期間内に逆転させることはできない。
わずか半年のうちに感染者が本日の1000万人に達した。900万人から1000万人に増えるまで6日しかかからなかった。新型コロナの感染は急激に広まる。抑制に力を入れなければすぐに拡大する。感染者数の増加に伴い、感染拡大にかかる時間が短縮される。これは対策を徹底していない国や地域の方が、感染拡大のペースが速いからだ。現状を見る限り、新型コロナは世界でまだピークに達しておらず、今後一定期間に渡りさらに拡大することだろう。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年6月30日