RCEP署名、世界経済の回復に新たな原動力を注ぐ

RCEP署名、世界経済の回復に新たな原動力を注ぐ。全体的に見ると、RCEPは現時点で世界最大の自由貿易協定であり、かつ全面的で現代的で高品質・互恵の自由貿易協定である…

タグ:自由貿易 消費市場 輸入 需要 産業チェーン

発信時間:2020-11-16 13:38:28 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 東アジア地域包括的経済連携(RCEP)協定が15日、ASEAN関連首脳会議の会期中に正式に署名された。8年の協議を経て、世界で人口が最も多く、参加国の構造が最も多元的で、発展の潜在力が最も高い自由貿易圏がこれにて誕生した。「経済参考報」のインタビューに応じた専門家は、「RCEPの署名は、貨物貿易の最終的な関税撤廃品目が全体の9割以上にのぼるといった数多くのメリットをもたらす。これは東アジア地域経済一体化の歩みの重大な節目であり、地域ひいては世界経済の回復促進に新たな原動力を注いだ」と述べた。


 RCEPはASEANが2012年に提案した。参加国にはASEAN10カ国、中国、日本、韓国、豪州、NZが含まれる。商務部副部長兼国際貿易交渉副代表の王受文氏は、メディアのインタビューに応じた際に「協定の署名は、世界の約3分の1の経済力が一体化大市場を形成することを意味する」と述べた。


 「全体的に見ると、RCEPは現時点で世界最大の自由貿易協定であり、かつ全面的で現代的で高品質・互恵の自由貿易協定である。RCEPは全20章で、貨物貿易、サービス貿易、投資などの市場参入、それから貿易円滑化、知的財産権、EC、競争政策、政府調達など多くのルールの内容が含まれる。貿易・投資自由化及び円滑化の各方面を網羅した」


 情報によると、参加国間の関税譲許は、直ちに関税撤廃もしくは10年内に撤廃の承諾が中心的だ。うち貨物貿易の関税撤廃品目は全体的に9割を超える。サービス貿易と投資の開放水準は、既存の「10プラス1」自由貿易協定を大きく上回る。また中国と日本が初めて二国間関税譲許で合意し、歴史的な進展を実現した。


 財政部関税司の責任者は15日、「協定の利益は直接、消費者と業界内の企業に届く。消費市場の選択の豊富化、企業の貿易コスト引き下げで重要な力を発揮する。財政部は今後、協定の関税譲許の関連活動に積極的に取り組む」と表明した。


 王氏は「RCEPの合意は中国の輸出市場の拡大を促し、国内の輸入消費の需要を満たし、地域の産業チェーン・サプライチェーンを強化する。貿易安定と外資安定を促し、国内大循環を主体とする、国内・国際ダブル循環による相互促進という新たな発展構造の形成に向け効果的な支えを提供する」と述べた。


 対外経済貿易大学中国WTO研究院院長の屠新泉氏は、「経済参考報」に「RCEPの発効により、中国の輸入コストが大きく下がり、輸入製品の数と種類が大幅に増える。地域の生産チェーン・サプライチェーンの深い融合は、中国企業が国際分業により良く参加し、比較優位を発揮する上で有利だ。RCEPに関わる市場参入及び貿易・投資ルールは、中国に国内改革、ビジネス環境の改善を促す。これは中国による高水準の開放型経済の建設の加速に資する」と指摘した。


 専門家は「RCEPの順調な署名は、各国のコロナ後の経済回復の強化、長期的な繁栄・発展促進に対して重要な推進力を持つ。貿易自由化のさらなるペースアップは、地域経済・貿易の繁栄に力強い促進力をもたらす。それと同時に世界の多国間貿易体制への自信を強め、世界経済の回復に大きな原動力を注いだ」と指摘した。


 商務部研究院対外貿易研究所の研究員である尹政平氏は、「経済参考報」のインタビューを受けた際に、さらに「欧米経済の大幅な低迷と比べると、東アジア及び東南アジアの地域経済は相対的に見て大きな活力を持つ。国際通貨基金の予測によると、今年の世界のGDP成長率はマイナス4.9%だが、ASEANはマイナス2.0%のみだ。中国とASEANの今年第1−3四半期の貿易額は前年同期比で5%増となった。ASEANは中国にとって最大の貿易パートナーになっている。中国とASEAN諸国の経済は相互補完性が強く、特にRCEPの署名により今後の協力に期待できる」と指摘した。


 「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年11月16日

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