ポンペオ米国務長官がこのほど、「国連には米国のリーダーシップが不可欠だ」としたことについて、中国外交部(外務省)の趙立堅報道官は13日の定例記者会見で、「まず未払金を納めてから、米国のリーダーシップについて語ってもらいたい」と述べた。
【記者】報道によると、ポンペオ国務長官は11日にツイッターで、「米国は国連の最大の貢献者だが、自国の納税者と利益を最優先する」と表明。また、「国連には米国のリーダーシップが不可欠だが、米国が従来同様の多国間主義に戻ることはできない」とした。これについて中国側としてコメントは。
【趙報道官】米国が国連の最大の貢献者であるかどうか、国際社会は自ずと判断できる。だが米国は最大の分担金滞納国であることには確かな証拠がある。米国が何かというと条約を反故にし、国際機関を脱退してきたことも事実だ。ポンペオ国務長官には、まず未払金を納め、脱退した条約や国際機関に再加盟してから、米国のリーダーシップについて語ってもらいたい。
この発言によって、中国に対するポンペオ国務長官の無知と偏見が改めて示された。国連安保理常任理事国、国連第2の通常予算及び平和維持予算拠出国、そして常任理事5か国の中で最大の平和維持部隊派遣国として、中国は終始多国間主義を擁護し、国連の活動を支持し、国連憲章の趣旨と原則を守っている。
ここ数年、米国は一国主義と覇権主義を推し進め、ユネスコや人権理事会など重要な国連機関から脱退し、国連安保理が承認したイラン核合意から離脱し、国際秩序に未曾有の破壊をもたらしている。米国の行為に反対する国々もますます増えている。
世界はすでに21世紀に入っており、冷戦と対立という20世紀の古いやり方に戻ることは不可能だし、そうすべきでもない。人類が直面するグローバルな試練は増え続けている。そこから抜け出す唯一の道は、平等な対話や協議を行い、国際協力を強化し、多国間主義を共に維持し、国連中心の国際体制を維持し、国際法に基づく国際秩序を維持することだ。(編集NA)
「人民網日本語版」2021年1月14日