国際社会は中国の五カ年計画に焦点を合わせることで、中国との協力のチャンスを探ることができるだけでなく、中国の特色ある社会主義民主政治の実践の成果をより多く知ることができる。第14次五カ年計画(2021-25年)及び2035年までの長期目標綱要に視線を向け、計画提言草稿の起草から計画綱要草案の作成、そして今年の全国両会(全国人民代表大会・全国人民政治協商会議)での代表や委員による計画綱要草案審査時までの流れをたどってみると、中国式民主の生き生きとした実践をはっきりと感じ取ることができる。(人民日報コラム「和音」掲載)
習近平総書記は、「中国の社会主義制度の下では、物事は良く話し合う。皆の事は皆で話し合い、社会全体の願いと要求の最大公約数を探り出す。これが人民民主の真諦だ」と指摘した。
計画提言の起草期間、習総書記は地方視察を重ね、踏み込んで民意を聞くと共に、自ら特別座談会を7回開いて各分野・各階層の人の意見や提案を聴取した。今年の全国両会期間、習総書記は代表・委員らと共に計画綱要草案の審査や議論を重ねた。さらに遡ると、昨年8月、計画作成作業の際にはネット上で意見を求めた。100万件以上の書き込みがあり、関係方面がその中から1000件余りの提案を取りまとめた。計画提言草稿起草チームは各方面の意見や提案を1つ1つ分析し、吸い上げられるものはできるだけ吸い上げ、提言草稿について計366か所の追加・修正・簡潔化を行い、各方面の意見や提案546件の内容を盛り込んだ。今年の全国両会で、代表や委員は計画綱要草案の審査・議論を真剣に行った。最終的に、各方面の意見や提案を吸い上げた上で計画綱要草案の55か所を修正した。一連のデータと事実は、いずれも「全過程にわたる民主」を示すものであり、計19篇・65章・192節のこの計画綱要が全党・全国各民族の人々の知恵と願いを集めたものであることを十分に物語っている。
中国式民主が機能し、効果的なのはなぜだろうか。この問いは、日増しに世界の視線を引きつけている。古今東西の数多くの実践は、人民主体を保証し、支持し、法に基づく選挙を通じて人々の代表を国家生活と社会生活の管理に参加させることが非常に重要であり、選挙以外の制度や方法を通じて人々を国家生活と社会生活の管理に参加させることも非常に重要であることを示している。西側の一部の国々の民主の実践を見てみると、人々には投票権があるだけで広範に参加する権利はなく、投票時にだけ呼び覚まされて、投票後はすぐに休眠期に入ってしまうことに難なく気づくだろう。このような形式主義の民主がもたらす国家ガバナンスの限界性は火を見るよりも明らかであり、回避不能でさえある。肝要なのは、全ては人民を拠り所とし、人民のためであるということを堅持しなければならないということだ。中国式民主が人民主体を保証し、支持し、しかも人々の知恵と力をしっかりとガバナンス効果に変え、無数の人民大衆の獲得感、幸福感、安全感を一段と充実させ、保障し、持続可能なものにしていることは、事実が証明している。「中国式民主は西側民主の欠陥を克服した、人々の根本的利益を守る最も広範で、最も真実の、最も役に立つ民主だ」と、国際ウォッチャーは次々に指摘している。
民主は全人類が共通して重視する価値目標の1つだ。民主実現の形は豊富で多様であり、型通りのモデルに拘泥してはならないし、ましてや世界中どこでも通用する判定基準は1つしかないなどとは言えない。現在、新型コロナウイルス感染症のパンデミックなどがもたらしたガバナンスの試練が、世界的規模で民主の本質と有効な実現形式についての思考を刺激している。中国式民主の示す旺盛な生命力を、国際社会は日増しに重視するようになっている。(編集NA)
「人民網日本語版」2021年3月30日