報告書は「専門家チームは各国で発表された新型コロナウイルス早期感染者の研究結果を調査した。それによると新型コロナウイルスの陽性検体は最初の感染者が確認された時期よりも早く、一部の検体は武漢の最初の感染者の確認よりも早かった。これは他国でウイルスの感染が生じていた可能性を意味する。新型コロナウイルスの早期の潜在的な感染に関する研究は非常に重要だ」とした。
「ウォール・ストリート・ジャーナル」は、「報告書はウイルスが中国の外から入った可能性を否定しなかった。報告書は、2019年10月の世界軍人運動会の期間中に診療所が提供した呼吸器疾患のデータをさらに共同調査すべきと提案した。中国側は米軍代表団がウイルスを武漢に持ち込んだ可能性をほのめかしていた」と伝えた。
報告書は華南海鮮市場について、最初の感染源ではないと判断した。同市場の感染源への影響、及びウイルスの同市場への流入については「今のところ不明」とした。さらに報告書は、2019年12月中旬より数カ月前(9月末から12月上旬と見られるが、11月中旬から12月上旬との見方が多い)から感染拡大が始まったとした。
報告書は今後のウイルス感染源の研究について、世界専門家チームの発足、世界統一のデータバンクの構築、世界のより広範かつ継続的な早期感染者の特定、コールドチェーンの遡及的研究の継続などを提案した。WHOのテドロス事務局長は「この報告書は重要なスタートだが、研究の終了ではない。依然として新型コロナウイルスの感染源が見つかっておらず、引き続き科学に基づき遡及的研究を行う必要がある」と表明した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年3月31日