米国の人権侵害5つの大罪(一)

米国の人権侵害5つの大罪(一)。「人権の教師」を自称する米国は他国の人権に関する嘘をねつ造することを好むが、自国が過去に犯してきたジェノサイドの罪について、振り返り、反省することはほとんどない…

タグ:人権 歴史 ジェノサイド

発信時間:2021-05-07 10:20:26 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

  「人権の教師」を自称する米国は他国の人権に関する嘘をねつ造することを好むが、自国が過去に犯してきたジェノサイドの罪について、振り返り、反省することはほとんどない。(文/遅宛。人民網掲載)


振り返ってみるならば、米国の発展の歴史はすなわちアメリカ先住民インディアンの血と涙の歴史と言ってもよい。大小さまざまな詐欺まがいの条約、強制的な西部への移動の血と涙の旅路、何度も何度も無情に振り上げられる畜殺用のナイフ……こうした米国が建国のよりどころとする植民(開拓)の歴史には、どのページにももれなく「人権の挫折」がぎっしりと書き込まれている。コロンブスが新大陸を発見してから20世紀初めまでの間に、アメリカ先住民の人口は500万人から25万人まで激減した。親切でもてなし好きで、かつてはこの大陸の主人であったアメリカ先住民は殺戮され、自分たちの土地の上で生存し、発展する権利を失ったのだ。


1830年、当時のアンドリュー・ジャクソン米大統領は、「インディアン強制移住法」に調印した。この法案により、アメリカ先住民が軍隊によって強制的に西へ移住させられ、「保留地」に定住させられることが決定した。こうしてアメリカ先住民は故郷を追われ、後の世に「血と涙の道」と呼ばれる道を歩むことになった。移動の途上で、虐待が繰り返し行なわれ、おびただしい死傷者が出た。


米公共放送サービス(PBS)の報告によると、政府は保留地で白人の集団の居住地との間に柵を設け、国の軍隊がまるで家畜を放牧するようにして、柵の向こうの「強制収容所」へとチェロキー族インディアンを無理矢理追いやった。チェロキー族が故郷を離れるやいなや、白人がすぐにその土地を強奪した。4千人に上るチェロキー族の人々は寒さや飢えや病気のため、西への移動の途上で命を落とした。


1837年までに、ジャクソン政権はミシシッピ河以東から4万6千人の先住民を移動させ、白人の定住者のために2500万ヘクタールの土地を開拓した。大勢の学者たちがこの強制移動を「システミックなジェノサイド」だとしている。

米国の統治者はアメリカ先住民の「人権」を考慮していない。彼らの目には、アメリカ先住民は下等な人間であるか、根本的に野獣と変わらないものだからだ。米国の「国父」ジョージ・ワシントンはかつてこのように述べた。「私たちの移民が拡張するときには、必ずあの野蛮人たちを故郷から追い払うことになる。彼らは狼と変わらない野獣であり、ただ姿形が異なるだけだ」。


白人がアメリカ先住民の領土をより効率よく占領できるようにするため、米国の統治者たちは実にさまざまな「手段」を考え出してきた。1814年、ジェームズ・マディソン米大統領は法令を公布し、アメリカ先住民の頭の皮を1枚上納するごとに、政府から50-100ドルの奨励金を出すと規定した。1862年12月26日には、リンカーン米大統領の命令により、ミネソタ州のアメリカ先住民集落の宗教者や政治的リーダーら30数人が絞首刑になり、これは米国の歴史の中で最も大規模な集団処刑となった。また米政府はアメリカ先住民集落がその生活・生存を托すアメリカバイソンを狩猟で殺しつくし、アメリカ先住民が政府の規定する「保留地」に退却せざるを得なくなるようにした。

 

1890年12月の「ウンデット・ニーの虐殺」は、白人によるアメリカ先住民征服の最後の戦いと見なされている。米国の辺境というものはなくなり、どこもが新たに開拓された土地や町になった。北米大陸の元々の主人であったアメリカ先住民は、外から来た者たちから物質的にも精神的にも壊滅的な打撃を受け、終わりの見えない絶望、貧困、社会的排除の中で生きることになった。


1924年になって、アメリカ先住民はようやく公民権を獲得することができた。しかし1957年まで、一部の州では引き続きアメリカ先住民の参政権が認められなかった。多くの先住民保留地は米国全体の経済発展とは断絶しており、先住民は米国の最貧困層の1つになった。米サウスダコタ州にある「パインリッジ・インディアン保護区の友」や「記憶の復刻」といった米国の先住民保護に関する2つのサイトのデータによると、パインリッジ・インディアン保護区とサウスダコタ州に暮らす人々の97%は生活水準が米連邦政府の貧困ラインを下回っている。2005年の米内務省の報告は、アメリカ先住民の失業率が89%に上ることを明らかにした。


自分たちの土地の中で発言権を得ること、これはかつては夢や幻だったが、今日では妄想になってしまった。2016年、ダコタ・アクセス・パイプラインの建造が認可を得た。現地の先住民のスタンディングロック・スー族は、このパイプラインは彼らの主要な飲料水の水源に危険をもたらすだけでなく、神聖な部族である彼らに対する侵犯行為でもあると見なしている。しかし彼らが数え切れないほど行なった抗議はすべて徒労に終わった。2021年4月9日のCNNの報道によると、バイデン政権がこのパイプラインを閉鎖することはないだろうとしている。


200年にわたり、米国の植民者たちはアメリカ先住民の白骨を踏みつけて、世界で最も発達した資本主義経済体を構築してきた。200年後の今、アメリカ先住民はこの大陸の中で引き続き発言権を得られずにいる。アメリカ先住民の歴史の悲劇は、米国式人権観の「真の意味」を絶えず明らかにしてくれるだろう。それは自分たちの飽くなき欲望を満足させるために、他人から奪い取り他人の人権を侵害するということだ。(編集KS)


「人民網日本語版」2021年5月6日

 

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