第1ドイツテレビは9日、「中国側が事前に説明していたように、(ロケットの残骸が)損害を引き起こす可能性は低い。中国はその国際的な慣例に沿ったやり方を貫いた」と伝えた。この数日に渡り、西側の一部のメディアと関係者は中国の「長征5号B」ロケットの残骸の墜落について、「制御不能」「無責任」「設計上不合格」などと批判し、その声はまさに天地を覆い尽くさんばかりの勢いだった。ところが中国の宇宙機関が9日、ロケットの残骸の大気圏再突入の時間と位置を報告すると、関連する喧伝がピタリと止まった。事実は非常にはっきりしている。ロケットの残骸が地球に墜落するのは完全に正常であり、先進技術を自称する米国も同じだ。中米の同分野はほぼ同水準なのだからなおさらだ。これらの喧伝の裏にある目的については熟慮に値する。彼らは中国の宇宙分野の発展を意図的に中傷し、中国の技術の進歩が地球にとっての「脅威」であると誇張しているとの分析もある。あるメディアは、これは米国メディアがネタを作るための「典型的」な例であり、一部の人間が無理に大事にしていると伝えた。しかし何はともあれ、本件は西側メディアのダブルスタンダードを余すところなく露呈している。1カ月以上前、米国の宇宙企業が打ち上げたロケットの残骸が農場に墜落したところ、多くのメディアはこれを「夜空を彩る」大作映画のシーンのようにロマンチックに伝えた。
ロシア・トゥデイは8日、「中国のスペースデブリは脅威や危険で落下を恐れるのに、米国のスペースデブリは映画の一コマのような麗しきイルミネーションショーになる」という記事タイトルで、西側メディアのダブルスタンダードを皮肉った。ネットユーザーはツイッターで左右対照表を作った。左側は米紙「ニューヨーク・ポスト」、CNN、CBS、英紙「インデペンデント」などが、中国のロケットの残骸がいかに「制御不能」に陥ったかを誇張する内容で、右側はこれらのメディアが以前「ファルコン9」の残骸が「神秘的な光」をもたらし「夜空を彩った」と吹聴した内容だ。
複数の宇宙事業専門家は「環球時報」に対して、西側の一部が中国のロケット技術を「古い」と批判しているが、これも徹頭徹尾のダブルスタンダードだと述べた。西側メディアが素人の「専門家」を取材したか、あるいは意図的にそうしたというのだ。これは中米のロケット技術が同レベルで、主な差は積載能力にあるからだ。
ロシア・トゥデイは、米メディアは今回ヒステリックになり中国の「スペースデブリ」のリスクをとらえたと見ており、次のように伝えた。
これは常套手段で、ネタを作り発言権を握る能力を示している。米国の政治家、シンクタンク、メディアはこのようなネタを作ることで中国に関する対話に影響を及ぼそうとしている。スペースXの残骸は常に地球と人の財産の上に落下しているが、我々がその「スターシップ」を脅威や邪悪なモノと描写することはない。そのため中国と関係するすべての件を誹謗するのは、米国の地政学的な利益によるものであり、かつこれが非常に使い慣れた脚本であることが分かる。先ほど米国の「戦略的競争法」は、「一帯一路」プロジェクト関連の「負のニュース」に毎年3億ドルを提供することを約束した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年5月10日