王毅国務委員兼外交部長は15日、パキスタンのクレーシ外相と電話会談し、現在のパレスチナ・イスラエル紛争について中国の立場を説明しました。
王外交部長はその際、「このほど、パレスチナ・イスラエル紛争が絶えずエスカレートし、死傷者を多く出していることに心を痛めている。中国は3つの観点を持っている。まず、事態悪化の根源はパレスチナ問題が長く公正に解決されていないことに起因する。次に、当面の急務は武力衝突を止めることであり、国連安保理はそれに向けて取り組む責任がある。中国は安保理の輪番議長国として、すでに安保理の緊急協議を推進し、措置を講じるよう働きかけた。その一方で、残念なのは米国が国際正義に反対する立場をとったことである。我々は安保理のすべての加盟国に、地域の平和と安全の維持に向けて着実に努力するよう呼びかけたい」と述べ、さらに「パレスチナ問題解決の根本的な道は『両国案』の実行にある。中国は引き続き、パレスチナ人民の民族の合法的権利回復を目指す正義の事業を支持する」との姿勢を示しました。
一方、クレーシ外相は中国のこのような立場に賛同の意を表明すると共に、「武力衝突をやめ、事態収束を促進する方法を見出すように中国との意思疎通や協力を強化していきたい」と強調しました。
「中国国際放送局日本語版」2021年5月15日