フン・セン首相は、「1990年代以来、日本などの国々はカンボジアに多くの開発援助を行ったが、カンボジアの多くのインフラは中国の援助で建設されたものだ。メコン川、トンレサップ川、バサック川の大型橋は全て中国が建設した。カンボジア国境内の道路3000キロ余りも中国の援助で建設された」と指摘。「中国に頼らなければ、私は誰に頼ればいいのか?中国に支援を求めないのなら、私は誰に求めればいいのか?」と述べ、「これは事実だ。私は国民にこれからも竹のいかだや木の橋で川を渡れと言わねばならないのか?国民に安全に通行できる道を与えないのか?」とした。
フン・セン首相はまた、新型コロナ対策における中国からの援助に感謝。カンボジアは国連の支持する「COVAXファシリティ」を通じて一部のワクチンを入手したが、ワクチンの大部分が中国から供給されたものであることを強調して、「中国からの援助や輸出がなければ、どうやって200万人近くの民衆がワクチン接種を受けられただろうか?」と述べた。
フン・セン首相は米国のあてにならない言動にも言及し、比較を行った。「米国は以前、カンボジアに1100万ドル(1ドルは約108.8円)の新型コロナ対策援助を行うと発表したが、それがどうなったのか未だに分からない。我々は早い時点で米国に400万回分のワクチン援助を申請したが、未だに米側からいかなる返答もない。昨日、在カンボジア米国大使館はカンボジアに110万回分のワクチンを提供すること、そして近くカンボジアに到着することを公式SNS上で発表した。だが我々が確認を求めると、確定はできないとのことだった」と述べた。
最後に、いわゆる「カンボジアの過度の対中依存」への懸念に言及。日本の援助を例に挙げて、「過去に日本がカンボジアに多くの援助を行っていた際、カンボジアの対日依存を指摘する人はいなかった。だが中国がカンボジアに援助を行うと、対中依存を指摘して責める人がいる。これは公正でない」と反論した。(編集NA)
「人民網日本語版」2021年5月26日